大麻と拳銃を大量密輸した「兵庫県警」幹部の直撃映像
大阪税関と大阪府警が、兵庫県警の不当な〝押収丁数稼ぎ〟によってメンツを潰されたのは、『US‐MART事件』がはじめてのことではない。過去には、さらに悪質なケースがあった。
兵庫県警が組織的に法を犯し、事件を〝捏造〟した『拳銃61丁やらせ押収事件』である。
事件は12年前に遡る。'94年9月10日、兵庫県警保安課(当時)はタイ船籍の不定期貨物船「ハイスーン号」の乗組員(当時28)を銃刀法違反などの容疑で現行犯逮捕し、拳銃61丁と実弾254発を押収した。その現場となったのが「堺泉北港」。大阪税関と大阪府警の管轄だ。
兵庫県警は共犯者の捜査も進めないうちから、早くも事件当日にマスコミ発表をした。当時の新聞・テレビは、こぞって「県警の大手柄」として事件を報じている。
だが、事件からまもなく、私は「あの押収事件は、兵庫県警の仕組んだ『やらせ』だった」との情報を捜査関係者から得た。その後の調査で、「やらせ」の構図が明確になる。『タナカ』と名乗り、乗組員に拳銃の密輸話を持ちかけたのは、押収事件で現場責任者を務めた警部補(事件後、警部に昇任)。タイで61丁の拳銃などを調達し、乗組員に渡した〝仕出役〟は、兵庫県警の「協力者」の麻薬密売人だったのだ。
寺澤有氏(写真左)に協力を求めて事件を追った。寺澤氏は、警視庁や群馬県警などの「拳銃やらせ押収事件」を暴き、「警察の天敵」「すっぽんジャーナリスト」などの異名をとる気鋭のジャーナリストだ。
事件から10年後の'94年7月、寺澤氏とともにタイへ飛んだ。'02に大阪刑務所から仮釈放され、強制送還されていた元乗組員の所在がつかめたからだ。警部の顔写真を見せると、元乗組員は『タナカ』と同一人物であることを証言した。そして、さらなる県警の犯罪も明らかとなる。押収事件の4ヶ月前、警部と「協力者」は元乗組員に、乾燥大麻20キロ(末端価格約1億円)を運ばせていたのだ。
大麻を積んだ「ハイスーン号」が着いた堺泉北港では、警部みずからが〝荷受人〟となった。警察官の身分で、大阪税関の目を欺いたのである。
密輸した大麻は、のちに『拳銃61丁やらせ押収事件』に協力する〝見返り〟として、「協力者」に与えられたものだった。61丁の拳銃と実弾の仕入れ代(500万円)は、その大麻を密売した稼ぎのなかからまかなわれている。
タイから帰国後、問題の警部を神戸市内の自宅付近で直撃取材した。これは、そのときに撮影した映像だ(クリック↓)。
「keibu.MP4」をダウンロード 05分33秒:20.03MB
兵庫県警の『拳銃61丁やらせ押収事件』に協力した「協力者」は、'95年11月に大阪税関が別の麻薬密輸事件で摘発。大阪府警が指名手配した。が、逮捕される'97年8月まで、兵庫県警は「協力者」をかくまっていたのだ。逃走資金を渡し、潜伏場所のマンションまで提供している。



「大阪」と「兵庫」のどちらが正しかったのか、あえて言うまでもあるまい。しかし、警察庁の評価は違う。
法を犯しても、1丁でも多くの拳銃を押収することが正義──。
警察社会では、それが常識のようである。
薬物や拳銃の捜査は、違法捜査がつきもの。それでも「兵庫県警のやり方は汚い」と、他府県の捜査関係者は批判する。
『US‐MART事件』も、裁判官には「拳銃捜査の実態」を理解したうえで、公正な審判を下されることを望む。
This case has been faked.
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