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2007/04/01

時事評論家の増田俊男氏が「IPO」を吹き続けてきたカナダ未公開株の〝儲け話〟 Arius3D

カナダの未上場会社『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)に投資する『サンラ・ワールド社』(東京都中央区・江尻眞理子社長)の顧客のもとへ、先月末に『アリウス3D社』の会社概要が郵送されてきている。この最新の概要によると、『アリウス3D社』は遅くとも今年6月までに、カナダの「トロント・ベンチャー証券取引所」に上場するという。『アリウス3D社』株を募集・販売する『サンラ・ワールド社』は、先月8日に「虎ノ門パストラルホテル」(東京都港区)で開いた説明会でも、『アリウス3D社』のIPOについて同様の発表をしていた。1_1 2_3

未公開株に投資している株主にとって、IPOは吉報のはずだ。キャピタルゲインの期待に沸いて、追加の買い希望が殺到してもおかしくない。ところが、『アリウス3D社』の株主は違う。IPOが近いと聞かされても、募集・販売元の『サンラ・ワールド社』に、『アリウス3D社』株の売却願いや返金請求が相次いでいるのだ。3 4

『サンラ・ワールド社』の顧客の多くは、待ちくたびれていた。「第2のマイクロソフト」のキャッチ・フレーズで、増田俊男氏と『サンラ・ワールド社』が扱う投資案件の一つに、『アリウス3D社』株が加わったのは7年近くも前のことだ。以来、投資者はじらされ続けてきた。IPO話は、これまでに幾度となく浮かんでは消えている。「本当に上場申請をしていたのかさえ疑わしい」という声も上がりはじめ、「狼少年」をもじった〝オオカミ爺さん〟と、増田氏を揶揄する投資者もいるのだ。

過去の投資募集の経緯と、IPO話の変遷を振り返ってみれば、〝増田節〟に踊らされた投資者たちの疑念と憤懣にも頷ける。

'00年7月

『アリウス3D社』株の投資を初募集。『アジアン・ドリーム社』(Asian Dream, Inc.)の名で、『サンラ・ワールド社』が主宰するSIC(サンラ・インベストメントクラブ)の会員らを対象に、投資の仮申し込みの募集が行なわれた。『アジアン・ドリーム社』は、増田氏が最高経営責任者、増田氏の妻で『サンラ・ワールド社』の江尻眞理子社長が代表取締役を務めるグループ会社。「arius3.pdf」をダウンロード5

〔SIC定例会資料〕『アジアン・ドリーム社』と『サンラ・ワールド社』が、連名で発行した資料。アリウス3D社の「投資に値する10の利点」と題して、その9項に「エリアス(アリウス)社が成功を収めれば、株価は20億ドルを超える可能性があります。これはすなわち、現行の株価の40倍になることを意味しています」という記述がある。「2000.7.pdf」をダウンロード

'00年9月

『アリウス3D社』と『アジアン・ドリーム社』の株式売買契約。『アジアン・ドリーム社』は、『アリウス3D社』株1000万株(額面1株1ドル)を1000万ドルで取得。「arius3dh12.pdf」をダウンロード

'00.11月 

〔時事直言!No.111〕世界中の投資銀行のオファーが殺到した中で、優先株1000万株を取得できた。すでに4倍の買収の申し入れがあり、買った途端に4倍と考えてもよい。

'01.3月

〔時事直言!No.123〕3月9日の『カナダ大使館主催、エリアス(アリウス)3D発表会』応用範囲は無限。ソフトのリースを収入とするから、これまた無限。こんな会社の創業者株が買えたら、と思う方はFAXでご一報を。サンラワールド内SIC事務局。

'02年初旬

6〔サンラ・インベストメントクラブのご案内〕第2のマイクロソフトといわれる世界IT界の花形株、'03年IPO予定

'02年3月

「Asian Dream, Inc.が過去に買い上げた持ち分の放出も含めて30万株を募集'03年にIPOほぼ決定」とうたい、1株2ドルで募集。

'04年6月

〔SICニュース〕1口1万株(1万ドル)で130口募集。

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〔SICニュース〕予定数に達し、締め切り。キャンセル待ち受付の告知。

'04年9月

転換社債550万ドル募集開始。

'05年2月

カナダ大使館で開いた投資説明会で、「このまま業績が8向上すれば、2年後にIPOが確実になる」と宣伝。

〔増田俊男の世界/TOPICS第11号〕転換社債の投資宣伝。『サンラ・ワールド社』海外事業部。

'05年3月

転換社債550万ドル募集終了。

'05年4月

9 〔SIC定例会開催内容要約〕カナダ大使館で開催した説明会で、発行済転換社債の受10け渡し式。

『サンラ・ワールド社』の江尻社長と『アリウス3D社』のCEO(最高経営責任者)デヴィッド・ブルッケルマン氏とが、550万ドル転換社債の受渡契約を正式に完了。投資家待望のIPOは、カナダ市場Montreal Exchange.(モントリオール証券取引所)または Canadian Venture Exchange.(カナディアン・ベンチャー証券取引所)に本年中に、来年にはNasdaq(ナスダック)市場にIPOする予定になっている。「Arius3D.doc」をダウンロード

'05年5月

〔増田俊男の世界/TOPICS第14号〕割当ワラント発行数400万株募集。行使価格・1株50セント、行使期限・'05.12.31。IPOはカナダのMontreal Exchange,(モントリオール証券取引所)あるいはCanadian Venture Exchange.(カナディアン・ベンチャー証券取引所)に'05102 年中(遅くとも'06年初旬)に予定。

'05年10月

〔第46回SIC定例会〕業績は引き続き順調で、IPOを目下最重要目標として準備中。

'05年12月

第47回SIC定例会〕IPOに向けて着々と準備中。「47.pdf」をダウンロード

'06年2月

〔第48回SIC定例会〕『アリウス3D社』のジム・マッグロー、増田、江尻は『アリウス3D社』のIPOについて「NYSE」(ニューヨーク証券取引所)で打ち合わせた。会合に出席した「アーキぺラーゴ」(NYSEと合併した電子証券取引市場運営会社)の役員は、『アリウス3D社』をIPOの第一候補にしたいと述べた。「48.pdf」をダウンロード

'06年4月

〔第49回SIC定例会〕3月25日付で、米証券界で名声高いグレゴリー・モーリーがIPO推進担当役員に就任した。IPOに必要な投資銀行を選定し、7月をめどにSECへ書類を提出。11月末に上場申請書類に対する回答を受け取る予定。モーリーは、遅くとも'07年初春にはIPOできる自信を表明した。「49.pdf」をダウンロード

'06年6月

1112  増田氏が、「サンラ・ワールド投資事業組合」の債権と『アリウス3D社』株を一部交換。

'06年7月

ブルッケルマン氏が来日し、カナダ大使館で3Dカラーレーザー・スキャニングのでデモンストレーションを開催。

カナダ大使館で、『アリウス3D社』の報道発表。増田氏と江尻社長も会見に出席。

'06年8月

〔第50回SIC定例会〕ブルッケルマン氏がIPOの進渉状況を発表。「待望のIPOが'07年4月になることが、ほぼ確実になった」「s50.pdf」をダウンロード

1314  IPOまでの最後のチャンスと称し、増田氏と江尻氏がハワイに所有・経営する『フロンティア・ワン社』(Frontier One, LLC.)が取得したという『アリウス3D社』増資株220万株を、『サンラ・ワールド社』が募集販売。

'06年11月

〔Arius3D,Inc.の最新IPO情報〕「NYSE」へのIPOについては、投資銀行との契約も完了し、最終準備段階に入った。「NYSE電子市場」に加えて、「TSE」(カナダのトロント証券取引所)と「AIM」(ロンドン証券取引所)にも上場を目指し、「SGI International, Inc.」を通して準備を進めている。15

'07年2月

〔Arius3D,Inc.の最新ニュース2007年2月26日号〕Arius3D,Inc.はカナダ籍の会社であることから、まずトロント市場に上場し、続いてニューヨーク、ロンドン市場に上場することになった。4月末に上場完了の予定。

16 '07年3月

〔Arius3D,Inc.説明会のご報告〕カナダ最大の銀行が投資銀行に決定し、10ミリオンドルのファイナンスが可能になった。IPOへの3つのステップのうちの2つが完了。先にトロント市場に上場、続いてNY、ロンドン市場に上場予定。IPO時期は、楽観的に見ると4月末~5月上旬、現実的には5月下旬、遅くとも6月下旬の見込み。

買った途端に4倍。現行の株価の40倍になる──。増田氏とサンラ・グループが『アリウス3D社』株の募集・販売をはじめた'00年当時のうたい文句が、何の根拠もない〝絵空事〟だったことは、7年近く経ったいまも額面の1ドルでも売れない現状をみれば明らかだろう。

増田氏と『サンラ・ワールド社』が、最初に『アリウス3D社』のIPO話を持ち出したのは'02年頃のことだった。「'03年にIPOほぼ決定」と宣伝し、30万株を募集。IPO前投資の妙味に釣られた投資者が、額面の倍の2ドルで買わされている。しかし、『アリウス3D社』が'03年にIPOすることはなかった。

漠然としたIPO話が立ち消えてから、再び増田氏らが『アリウス3D社』の上場をうたいだしたのは、転換社債550万ドルの募集時期と重なる。「2年後にIPOが確実になる」と宣伝し、'05年3月に550万ドルを集めた『サンラ・ワールド社』は、転換社債の募集を終了した。この頃に、『サンラ・ワールド社』は初めて具体的な『アリウス3D社』のIPO計画を発表している。上場先とされたのは、カナダの「モントリオール証券取引所」か「カナディアン・ベンチャー証券取引所」。そのどちらかに'05年中(遅くとも'06年初旬)、さらに'06年には「ナスダック」市場にIPOする予定だと発表した。そして、まもなく『サンラ・ワールド社』は発行数400万株の『アリウス3D社』ワラントの募集を開始。

ところが、予告された'05年中にIPOしなかった。失敗したのではない。そもそもが、カナダのIPOは〝ホラ話〟だったのである。『サンラ・ワールド社』が上場先として名を挙げた二つの市場のうち、「モントリオール証券取引所」は、'99年以降は個別株を扱っていない。そして「カナディアン・ベンチャー証券取引所」のほうは、'01年に別の証券取引所に統合されており、発表当時はすでに存在していなかったのだ。「ナスダック」については、もちろん'06年にIPOはしていない。忘れたフリをしているつもりなのか、『サンラ・ワールド社』は二度と「ナスダック」の名を挙げることはなかった。

〔参考資料〕トロント証券取引所の歴史

〔参考資料〕モントリオール証券取引所の歴史

カナダの市場でのIPOを予告した期限は「遅くとも'06年初旬」。『サンラ・ワールド社』が、にわかに「NYSE」のIPO話を持ち出したのは、ちょうどその時期だった。その後の発表は、カナダの市場については一言も触れていない。新たに掲げた大きな目標にすり替えて、先のホラ話をはぐらかしてしまったのだ。

「NYSE」のIPO話は、かつてなかったリアルな発表と派手なパフォーマンスが繰り返され、今度こそ本物だと信じ込んだ投資者も少なくなかった。そしてIPOの期待に乗じて、「サンラ・ワールド投資事業組合」の債権と『アリウス3D』株を交換。新たに募集した増資株220万株は売れ、転換社債の償還期限も、現金化を抑えることに成功したようだ。しかし、「NYSE」のIPOの予告期日が目前に迫った今年2月になって、『サンラ・ワールド社』はカナダの「トロント・ベンチャー証券取引所」での上場予定を発表したのだ。投資者が落胆するのも無理はない。新たな「トロント・ベンチャー証券取引所」のIPO話は、上場の見込みとされる時期が4月下旬から6月だ。それは、待ちに待った「NYSE」のIPOが、4月にないことを物語っていた。

『サンラ・ワールド社』の投資者は、期待を裏切られることに慣れているのかもしれない。とはいえ、「仏の顔も三度まで」だ。投資者の我慢も、限界にきているのではないだろうか。すでに増田氏と『サンラ・ワールド社』らを、民事・刑事の双方で訴えている投資者のなかにも、『アリウス3D』の投資で詐欺に遭ったと主張している人は多い。

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