« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2007/04/30

銃が人を殺すのか、人が人を殺すのか

今月16日、『バージニア工科大学』(バージニア州ブラックスバーグ)で32人を射殺したあと、自分の頭を撃ち抜いて自殺した韓国人学生のチョ・スンヒ(23)。彼は、凶器に使った2挺のセミオート・マティック拳銃を合法的に入手していた。1挺は『ワルサー社』製の22口径拳銃。これは今年の2月に、大学近くの質屋を通じ、州外の販売店から取り寄せて入手したとみられている。そしてもう1挺の『グロック社』製の9ミリ口径拳銃は、銃弾50発とともに先月、バージニア州内の銃砲店で購入したものだったという。

P2007041900030 チョは'05年、バージニア州の裁判所から精神疾患の司法判断を受けていた。にもかかわらず、彼の銃の購入を法律が許していたのだ。銃がなくても、チョは凶行におよんだかもしれない。しかし、刃物や鈍器だけで30人を超える大量殺人にはいたらなかっただろう。誰でも簡単に、銃が入手できる社会が招いた惨劇だった。

2億数千万挺もの銃が氾濫するといわれるアメリカでは、殺人事件の犠牲者の6割から7割が銃によって殺害されている。自殺や誤射などの事故を含めれば、銃による死者は年間3万人以上。それでもアメリカは、「市民の武装権」を捨てようとしない。

銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ──。

これは、全米ライフル協会(NRA)が掲げる有名なスローガンである。アメリカで犠牲者を生んでいるのは、犯罪者が持つ無登録の銃だけではない。市民が合法所持する〝自衛の銃〟で、数え切れないほどの市民が死傷している。そんな銃社会では、「銃が人を殺すのではない──」と言われても、銃擁護論者の詭弁にしか聞こえない。NRAの主張には、反発するアメリカ市民も多いが、「武装の権利」を持たない日本人にはなおさら理解しがたい。「銃が人を殺すのではない──」というフレーズを日本で口にすれば、反社会的な極論とみなされるに違いない。

Img241 だが、その言葉を日本で公言した人物がいる。銃を肯定する意見としてではない。銃弾を受けた被害者の立場から、銃犯罪の根絶を願って述べられた言葉だ。その人物とは、元長崎市長の本島等氏である。'96年5月に、朝日新聞労働組合が主催した『第9回/言論の自由を考える5・3集会』と題するシンポジウムでのコメントだった。

銃が人を撃つのではなく、人が銃を使って撃つのだと思う。銃の規制や取り締まりは、もちろん徹底的にやってほしいが、人間そのものをどう教育し、社会がどう適応し、マスコミが協力するかというような、心の問題としてとらえたい──。

「asahi5.3.pdf」をダウンロード

当時は、市民社会に銃口を向けられた発砲事件が相次ぎ、「市民に銃が拡散し、日本もアメリカのような銃社会になった」と騒がれていた。その時代の中で、本島氏が述べられた言葉が、唯一の「正論」だったのではないかと、私は思っている。アメリカと日本では、文化も法律も根本的に違う。日本には、市民の〝自衛の銃〟がない。一般市民は、拳銃の所持を法律で認められておらず、あるのは非合法の拳銃のみ。所持すること自体が違法であり、犯罪である。しかも、容易に手に入るものではない。それをあえて入手し、犯罪に使用する者は、端から〝武器〟としての目的を持っている。だから、日本の銃犯罪は「心の問題」によるところが大きい。「人が人を殺す」という当たり前の概念を忘却すれば、その対策も誤った方向へと暴走してしまう。

続きを読む "銃が人を殺すのか、人が人を殺すのか"

| | コメント (0)

2007/04/17

増田俊男氏の〝エセ〟ジャーナリズムを斬る

『力の意志』という月刊誌がある。定期購読(1年36000円)を中心に通信販売されるカルト雑誌だが、'00年3月に創刊されていらい7年も続いてきた。著名な文化人や文筆家の寄稿記事も掲載され、一般雑誌の体裁をとってはいるものの、公共性のあるメディアとは言いがたい。増田俊男・江尻眞理子夫妻の写真が、うるさいほど誌面を飾っている。また、江尻氏が経営する『サンラ・ワールド社』のパブリシティ記事がやたら目につく。

それもそのはずで、『力の意志』は増田氏が編集主幹を務め、『サンラ・ワールド社』が自費出版する宣伝雑誌なのである。政治家や著名人に無料配布されるほか、1冊3000円という高額な購読料を払う愛読者は、ほとんどが増田氏の信者か『サンラ・ワールド社』の顧客だ。〝出たがり夫婦〟の自己満足や、健全な自社宣伝を目的とするのなら、自腹で雑誌を出版することを誰も咎めはしない。しかし『力の意志』は、違法性の疑われる「サンラ商法」の主要な販促材料となっているのだ。

昨年4月号(3月15日発売)には、「Arius3D社IPO準備会がNYSEで開催! 『第二のマイクロソフト』Arius3D社のオフィスをのぞきにいこう!」という記事を4ページにわたって掲載している。『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)は、『サンラ・ワールド社』が募集・販売する投資案件のなかの目玉商品だ。複数の投資者が、刑事・民事の双方で「IPO詐欺」の被害を訴えている案件でもある。

〔関連記事〕時事評論家の増田俊男氏が「IPO」を吹き続けてきたカナダ未公開株の〝儲け話〟 Arius3D

『力の意志』の問題の記事は、こんな書き出しではじまる。

2月7日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)において、アリアス(筆者註:アリウス)3D社のIPO準備会合が開かれた。出席したのはアリアス3D社からジム・マグロウ氏(財務担当公認会計士)、株主代表として増田主幹とサンラ・ワールド㈱江尻社長、またNYSE側からジョン・キャセイル氏(国際担当役員)、ウォルター・シュフバート(筆者註:シューベルト)氏(フロアリーダー)、さらにNYSEの下部市場(新興市場)になることが決まっているアーキぺラーゴ証券取引所(ArcaEx)のロバート・パワー氏(アーキぺラーゴのIPO担当重役)という顔ぶれであった──。

Arius3d_2Arius3d_1  この記事には、「NYSE」関係者として紹介された面々と、増田夫妻が歓談する模様を撮影した写真が添えられている。読者は何の疑いもなく、『アリウス3D社』のIPO会議を取材した記事だと信じ込んだのかもしれない。しかし、『サンラ・ワールド社』の〝本業〟の利益を考えれば、公正な記事は期待できないだろう。

増田氏と『サンラ・ワールド社』が、『アリウス3D社』の上場先にはじめて「NYSE」の名を挙げて、投資者に発表したのは第48回『(SIC)サンラ・インベストメントクラブ』定例会(大阪'06年2月20日/東京2月21日)だった。『力の意志』が「IPO準備会合」を取材したとされる2月7日から2週間後のことだ。それまで『サンラ・ワールド社』は、カナダの二つの市場でのIPOを予告していた。「モントリオール証券取引所」と「カナディアン・ベンチャー証券取引所」である。この二つの市場でのIPO話が、明白な〝ホラ話〟だったことは、これまでに指摘してきたとおり。実現は、当然していないが、降ってわいたような「NYSE」のIPO話でウヤムヤになっている。それだけに、『力の意志』の記事の信憑性が怪しく思えるのだ。

昨年5月、「NYSE」と「ArcaEx」が合併して、世界的なニュースとなっている。そして、IPO会議に出席したとされるウォルター・シューベルト氏は、ゲイの「NYSE」会員として脚光を浴びた有名人だ。雑誌出版社を名乗って、まったく別の名目で取材を申し込み、「IPO準備会のレポート」として報じることも不可能ではないのである。

IPOを謳い文句にした勧誘で、『アリウス3D社』株式に投資したとして、詐欺の被害を主張する『サンラ・ワールド社』の元顧客は多い。だが、「うまい話に騙されて、損をした」というだけでは、犯罪としての詐欺は成立しない。詐欺は、故意犯だからだ。

刑法上の詐欺とは、他人を欺罔し錯誤に陥れさせ、財物を交付させるか、または、財産上不法の利益を得ることによって成立する犯罪 (刑法246条)である。

この構成要件に加え、故意が認められて、はじめて犯罪だ。故意は内心の意思。だから詐欺は、立証が難しいといわれる。しかし、客観的状況をもって故意を推測することは可能だ。 投資詐欺の被害を訴える投資者の主張を、増田氏と『サンラ・ワールド社』は否定しきれるのだろうか。

Pict0444

| | コメント (1)

2007/04/15

カリスマ「増田俊男氏」のジレンマ

「増田は『心』の99%を文筆活動にかけ、『知恵』の99%を利益率に連動させます。『資本の意志』とは最小資本で、最小時間で、最大の利益を上げることです。海外投資は最短時間で最大利益を上げ、利益の少ない文筆活動に最大の時間をかけます。『ソロバンはホトケのためです』」

'01年4月に開かれた『サンラ・ワールド投資事業有限責任組合』('06年解散)設立説明会のあと、投資者に配布したO&A形式の文書のなかで、増田俊男氏が述べた言葉だ。

『サンラ・ワールド社』は、たんなる〝もぐり〟の投資会社ではない。カルト宗教的な要素を抜きにして、「サンラ商法」の本質は語れないだろう。カリスマは、社長の江尻眞理子氏の夫である増田氏。教義は、増田氏の最新の著書「日本がアメリカと世界を救う! こんなにたくさんある21世紀が日本の時代になる理由」徳間書店)の書名に象徴される「国粋主義的経済論」である。011_1

著書や講演会(布教)をきっかけに入信した信者(投資者)は、教祖(増田氏)に財施(投資)すれば現世(日本)を良くしてくれる、と信じ込まされてきた。そんな宗教性の存在が、被害の表面化を遅らせてきた所以である。預言(儲け話)が破綻しても、いまだに現実から目をそらし、耳をふさぎ続ける信者もいるのだ。

多くの信者を心酔させた増田氏の〝決めセリフ〟がある。

ソロバン片手にお経を読む──。

「ソロバン」は投資金集め、「お経」は言論活動を示す。冒頭の「ソロバンはホトケのためです」という言葉が、増田氏が目指した理想だったのだろう。「ソロバン」のお蔭で、増田氏は「お経」を買えた。ライターを雇って自費出版するにも、自主講演を開くにも、著名人の推薦をもらうにもカネがいる。マイナーながらも一部の熱狂的ファンを獲得し、言論人を自称できる立場になれたのは、投資金集めで得た潤滑な資金があったからこそだ。そして増田氏の「お経」は、次の「ソロバン」に直結する。みずからが広告塔となって、投資金を集めてきたのだ。

カネで買った言論を利用して、さらにカネを集める商法。それは増田氏にとって、富と名誉を一挙に手に入れる理想の循環だったのかもしれない。

しかし本来、「ソロバン」と「お経」は、あいまみえぬものだ。名声をほしがるカルトなカリスマは、往々にしてジレンマに陥る。

怪しいカネ集めをしている人物を、メジャーなマスメディアは起用しない。カネ集めをやめれば、マイナーな言論の場を失う。そして、念願叶ってマスメディアから注目されるとき、それは富と名誉を失うときだ。

虚業の果てに待っているのは、破滅である。

200704130825000 「いきいき」5月号(ユーリーグ)

| | コメント (0)

2007/04/14

海外「未公開株」購入の勧誘にご用心 Arius3D

『サンラ・ワールド社』は今月2日、『(SCH)サンラ・キャピタル・ホールディングス社』(Sunra Capital Holding Ltd.)株主に、「SCH株主の皆様へ」と題した勧誘文書を送った。『SCH社』は、'02年に設立されたバミューダ籍の持ち株会社で、サンラ・グループの主要な投資案件である。この『SCH社』が、自社の持つ『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)のワラント行使を募集するというのだ。

Photo_7 ワラントとは、一定の値段(行使価格)で株式が買える権利である。『アリウス3D社』株式の額面は、1株1ドル。それがワラントを行使すれば、半値の50セントで買えるという。

今回の募集されたのは750万株分のワラントで、その総額は375万ドル(約4億5000万円)だ。

「4月から6月末に上場することが決まっている株を半額で買える」という勧誘に釣られて、ワラント行使を申し込んだ投資者もいたようだ。しかし、うまい話には裏があるもの。送金する前にもう一度、投資の内容を慎重に見直したほうがいい。Arius3d001Arius3d_01Arius3d_02

ワラント行使を申し込んだ投資者に送られた「振り込み案内」を見ると、送信者に『SCH社』の名が使われている。ところが、送金先の受取人口座名は『Arius3D』だ。『SCH社』の手持ちのワラントを譲渡するとしながら、なぜ送金先は『SCH社』でないのか。おかしいのは、それだけではない。受取人口座名をよく見ると、『アリウス3D社』の社名ではないことが分かる。Arius3Dのつづりは同じだが、「Inc.」(株式会社)が足りないのだ。これは、スペリングミスではない。送金先に指定された銀行口座は、ワラントの募集元の『SCH社』でもなければ、株式の発行元の『アリウス3D社』でもないのである。

「振り込み案内」に記された『Arius3D』住所は、カナダではなくハワイだ。

1001 BISHOP ST STE 2690, HONOLULU Hawaii 96813, U.S.A.

これは、増田俊男氏と『サンラ・ワールド社』社長の江尻眞理子氏が所有・経営する『フロンティア・ワン社』(Frontier One, LLC)『ADI社』(ADI, LLC)、そして『サンラ・コーヒー組合』(Sunra Coffee, LLC)と同一の住所である。

'04年10月に、増田夫妻の会社『フロンティア・ワン社』が、ハワイでArius3D Aという名称の商号登録をしている。「振り込み案内」で送金を指定された受取人口座は、『フロンティア・ワン社』が別商号で開設したものかもしれない。

投資者が送金したワラント行使代金は、どうやら増田夫妻の懐に入る仕組みになっているようだ。

「振り込み案内」には、「ご送金の確認後、約1ヵ月後にArius3D,Inc.から株式証書が送付されます」と書かれている。だが、もしも証書が届かず、「送金を受けていない」と『アリウス3D社』が主張したら、投資者はどうするつもりなのだろうか。

そもそも持ち株会社が、保有する他社のワラントを自社の株主に販売すること自体が、おかしな話だと思うのだが。Arius3d_sch_070328_1Arius3d_sch_070328_2Arius3d_sch_070328_3

 

| | コメント (0)

2007/04/13

「増田俊男の世界」が緊急メンテナンス?

12日にアップした「増田俊男氏は『虹の橋』を渡りきれるか」の記事中で、『サンラ・ワールド社』が運営するサイト『増田俊男の世界』のページにリンクを張った。「TOPICS!」というコンテンツに含まれていた「第24号」と「第25号」の2つのトピックである。

ところが、記事をアップしてから数時間後、リンクのURLにアクセスできなくなった。リンク先のページが削除されたのだ。『増田俊男の世界』のホームページを確認すると、「TOPICS!」と「増田・江尻の世界飛び歩き」という2つのコンテンツが、「工事中」の表示を掲げて閉鎖されていた。 「増田・江尻の世界飛び歩き」のコンテンツには、「『世界の増田俊男』を嗤う」(4月9日)の記事中にリンクを張ったトピックが含まれている。クリントン夫妻と、増田夫妻が一緒に撮った写真が載っていたページだ。

たまたまメンテナンスをはじめただけなのか、故意の閉鎖なのかは分からない。数日後には、もとどおりに復旧しているかもしれないし、永久に削除されるかもしれない。いずれにしても、このタイミングでの「工事」は、『サンラ・ワールド社』にとっても好ましくないだろう。問題のトピックに、やましい部分があったのではないかと、第三者に疑われるおそれがある。

不慮のアクセス不能で、閲覧者にはご迷惑をかけた。しかし、増田氏と『サンラ・ワールド社』に対して訴えを起こしている投資者の証拠保全という点では、ご心配におよばない。ファイルは保存してある。

| | コメント (0)

2007/04/12

増田俊男氏は「虹の橋」を渡りきれるか

今年も、トロントでは「プライド・パレード」が開催される。毎年6月の最後の週に行われるゲイの祭典「プライド・ウィーク」のフィナーレを飾るパレードだ。カナダの最大の都市トロントは、ニューヨーク、サンフランシスコと並ぶ「ゲイの街」としても知られる。チャーチ・ストリートを中心に、ゲイ人口は推定10万人から15万。トロントのあるオンタリオ州では、同性結婚も認められている。

Gaypride19 盛大なゲイのパレードで、トロントの街が熱気に包まれるその頃までに、『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)はTSX-V(トロント・ベンチャー証券取引所)で上場する……ことになっている。

『サンラ・ワールド社』が発表した『アリウス3D社』の最新IPO情報は、「楽観的に見ると4月末~5月上旬、現実的には5月下旬、予想外に遅れても6月」だ。そしてTSX-Vに続き、NYSE(ニューヨーク証券取引所)とロンドンで上場するのだという。しかし、昨年8月の発表では、NYSEでのIPOは今月中だったはず。「投資銀行との契約も完了し、最終準備段階に入った」としながら、12月1日の説明会以降は、進渉状況についての具体的な情報は途絶えている。

『サンラ・ワールド社』は昨年8月まで、NYSEの役員らと『アリウス3D社』のIPOに関する会議を開いたとして、その結果を投資者に報告した。会議には、増田俊男氏と『サンラ・ワー01ルド社』の江尻眞理子社02長も出席したという。

  未公開株に投資する会員にとって、きわめて重要な議題であるにもかかわらず、3回の会議の報告は『サンラ・ワールド社』の書いた2枚の文書のみ。議事録などの正式な記録は、その存在さえ明らかにされていない。唯一、会議があったであろうことを示唆するものは、増田氏と江尻社長がNYSEの関係者らと撮った写真だけだった。

「増田俊男の世界」TOPICS!第24号

「増田俊男の世界」TOPICS!第25号

その写真は、サンラ・ワールド社が運営する「増田俊男の世界」というサイトで公開されている。キャプションによると、昨年の8月10日に、第4回のIPO会議が終わったあとに、ニューヨークのレストランで開いた江尻社長の誕生パーティーで撮影された写真。ということらしい。別のページで、「Arius3D,Inc.のIPO実現に挑む男たち」として紹介されたNYSEの関係者と、増田夫妻が一緒に写っている。だが、こんな写真だけで、IPOの準備をしているという、『サンラ・ワールド社』の発表を鵜呑みにしていいのだろうか。

昨年5月29日付の文書では、第3回でIPO会議は終了したことになっていた。ところが、なぜが第4回の会議を開いたとして、サイトにパーティーの写真を貼ったが、投資者に会議の報告はしてない。しかも、『サンラ・ワールド社』がNYSEのフロアーマネージャー(新会員担当)と紹介したウォルター・シューベルト氏は、米国ではマスメディアに取り上げられた有名人だ。NYSEのメンバーのなかで、初めて自分がゲイであるとカミングアウトした人物として知られている。『ゲイ・レスビアン商工会議所』のメンバーで、『ゲイ・ファイナンシャル・ネットワーク(GFN)』(Gay Financial Network, Inc.)の創立経営者。GFNは、同性愛者を対象としたオンライン証券取引サイトだ。

シューベルト氏は、NYSEのメンバーの株式仲買人だが、NYSEに勤務するフロアーマネージャーではない。つまり、『アリウス3D社』のIPOに関わる立場ではないのである。

そもそもが〝お誕生会〟の写真は大自慢でひけらかしながら、一方で「有価証券上場申請書」などの実務的な証拠書類はちらりとも見せない。それで「IPOは確実になった」という。あまりにもウサン臭い。シューベルト氏らは事情を知らずに、ただ誕生パーティーに招かれただけではないのか。そう、疑いたくもなる。投資者が納得のいく証拠も提示せず、口先だけの説明だから、「もうすぐIPO」といわれるこの時期に、『アリウス3D社』株投資の解約・返金請求が殺到しているのだ。

仮に『アリウス3D社』がTSX-VでIPOすることがあったとしても、投資の募集時期にうたっていた上場の準備をしていたことを証明できなければ、投資募集元の増田氏らサンラ・グループも詐欺の罪に問われかねない。詐欺罪の時効は7年だ。万一の場合に備えて、過去に宣伝したすべての「IPO話」の証拠を揃えておくべきではないだろうか。

レインボー・フラッグがトロントの街を飾る日まで、あと2ヶ月と少しだ。

| | コメント (1)

2007/04/11

「いい人」を装い、近づくのが悪徳商法

「自分は絶対に騙されない」

そんな自信を持っていた人が、『サンラ・ワールド社』の投資者にも少なからずいる。自信は、悪徳業者がつけ込む隙になることを教えてくれるのが、「悪徳商法 撃退77の秘密ハンドブック」という本だ。

悪徳商法 撃退77の秘密ハンドブック 

                 吉田 安之 (著)

Aoba 【「BOOK」データベースより】

我われ消費者は、さまざまな「権利」に守られている。しかし、日ごろそのことを全く考えず、騙された時にだけ頼ろうとするのはあまりにも浅はか。「権利」は消費者と同様に、業者側を保護する役割も担っている。悪徳業者はこの権利を巧みに利用するプロ集団なのだ。自分は絶対騙されない! …アナタの「自信」が狙われています。「いい人」を装い近づくのが悪徳商法なのです!大きくて読みやすい文字。

悪徳業者の騙しの手口と、騙されてしまった場合の対処法が詳しく解説されており、消費被害の防止と救済に役立つ良書である。

ところが、この本を発行する『あおば出版』(東京都新宿区)社長の江尻徳照氏は、現在「詐欺」の被害を理由に3件(10名)の民事訴訟を起こされている被告なのだ。先月には、出資法と証券取引法に違反する疑いで、警視庁に告発状も出されてもいる。

'05年9月に辞任するまで、徳照氏はサンラ・ワールド社の副社長だった。また、サンラ・ワールド社の江尻眞理子社長の実弟でもある。そのため、サンラ・ワールド社の経営に深く関わっていたとして、姉の眞理子氏と義兄の増田俊男氏らとともに、投資者から訴えられたのだ。民事裁判では、被告のサンラ・ワールド社らは徳照氏の経営関与を否定している。しかし、原告が訴因とする投資の時期に、徳照氏がサンラ・ワールド社の役員であったことは事実だ。

短期間のあいだに徳照氏は、複数の企業を買収しているようだ。サンラ・ワールド社が海外送金で集めた巨額の資金は、国内に還流していないのだろうか。

〔関連記事〕『サンラ・ワールド社』元副社長「江尻徳照」氏の責任

| | コメント (0)

2007/04/10

「世界の増田俊男」を嗤う

独特の切り口で、増田俊男氏の人物評が書かれたブログがある。

〔参考記事〕詐欺か虚構か?

筆者のタク氏は、「大口詐欺師」の典型的なパターンと、増田氏が妻の江尻眞理子氏とともに展開する「サンラ商法」との共通点をも指摘する。当人が吹く〝大言壮語〟に惑わされず、炯眼をもって書かれた論評だ。しかし、ひとつだけ残された疑問がある。なぜ、増田氏が歴代アメリカ大統領と一緒に写った写真があるのか、という点だ。

Clinton 確かに、『増田俊男の世界』というインターネット・サイトには、「増田・江尻の世界飛び歩き」と題したページを飾る2枚のツーショット写真がある。1枚は、ビル・クリントン米前大統領と江尻氏。もう1枚が、ヒラリー上院議員と増田氏だ。

〔参考記事〕増田俊男の世界「増田・江尻の世界飛び歩き」

いずれの写真も、クリントン・ライブラリー(アーカンソー州リトルロック)で撮られたものらしい。一見すると、クリントン夫妻と増田夫妻は、フレンドリーな関係にあるかのような印象を受ける。が、そんなことは、あろうはずがない。ニッポンの中小企業経営者に過ぎない名も無き夫婦が、どうして前大統領夫妻とツーショット写真を撮ることができるのか。その答えは、すぐにみつかる。

続きを読む "「世界の増田俊男」を嗤う"

| | コメント (0)

2007/04/05

時事評論家「増田俊男」氏のラジオ番組「本日の目からウロコ」放送2000回記念イベントが開かれる

今月18日、サンラ・ワールド社が「増田俊男の『本日の目からウロコ』放送2,000回記念講演&パーティー」と題したイベントを開催する。

増田俊男の「本日の目からウロコ」とは、『ラヂオもりおか』(本社・岩手県盛岡市)が毎週月曜から金曜の朝に放送する増田俊男氏の唯一のレギュラー番組。一般には、ほとんど知られていないローカル番組だが、一部のカルトなリスナー(増田信者)とサンラ・ワールド社の資力に支えられて、8年近くものあいだ放送され続けてきた。

現在、増田氏とサンラ・ワールド社に対して、投資被害に遭ったとする大勢の投資者が返金騒動を起こし、民事・刑事の両方で訴えを起こしている。その投資のきっかけや動機の一つに、「ラジオにレギュラー出演している人物(増田氏)の推薦・主宰」という、信用の裏打ちがあった。増田氏らの投資金集めの宣伝活動を、長期にわたって幇助してきた『ラヂオもりおか』の責任は重大である。

2000 記念講演&パーティー

【日時】4月18日(水)
     講演午後:4時~6時(開場3時30分)
     パーティー:午後6時~8時

【場所】椿山荘
     東京都文京区関口2-10-8

【参加費】記念講演会5000円 パーティー15000円

| | コメント (0)

2007/04/04

増田俊男氏と『サンラ・ワールド社』は「金融商品取引法」の施行を乗りきれるのか

『サンラ・ワールド社』が、自社の主宰・運営する投資クラブ『SIC』(サンラ・インベストメント・クラブ)を解散してから8ヶ月が経つ。会員に事前の予告もなく突然、解散が発表されたのは「第50回SIC定例会」(大阪'06年7月30日:東京8月1日)でのことだった。この〝最後の定例会〟に出席した元会員によれば、海外事業部の熊谷喜代美氏がSIC解散の理由について、つぎのような説明をしたという。

弁護士に相談したところ、これまでSICが行ってきた業務は、新しい投資組合法に抵触するか、グレーな部分があることがわかった。それは、以下の点である。

  • 株の購入は、SICの会員しかできないが、事実上は不特定多数と見られるおそれがある。
  • 「こんなに儲かる」というのは、〝煽り行為〟になる可能性がある。
  • 複数社の株主の個人情報の管理を、サンラ・ワールド社が行うのはまずい。
  • SIC定例会では、その会社の株をもっていない人にもインサイダー情報を出してしまっている。
  • 『アジアン・ドリーム社』(Asian Dream, Inc.)で管理している各社の株券と、会員に渡っている証書とが一致しているかわからない。
  • SICで一括管理してきたため、会員へのサービスが十分できなかった。投資先に関する情報開示請求に対して時間がかかってしまったり、配当も一括して管理していたために銀行がパンクして、3ヶ月毎の配当を年1回にせざるを得なかった。

以上のような事柄を鑑みて、SICを発展的に解消し、新体制にする。

  • 今後は投資先の株券を直接会員に渡し、投資先別に年一回の株主総会および組合総会を日本で開く。
  • 投資の募集、証書の発行、配送、配当業務は各投資先がを行い、その管理をハワイとサンフランシスコの2ヶ所の事務所で行う。
  • ハワイ:『サンラ・コーヒー組合』(Sunra Coffee, LLC)、『ツータイガース・ファンド組合』(Two Tigers Fund LLC)、『サンラ・インターナショナル・ホールディング社(SIH)』(Sunra International Holding Ltd)。
  • サンフランシスコ:『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)『バンエックス社』(BanX,Inc.)、『CLD』、『サンラ・キャピタル・ホールディングス社(SCH)』(Sunra Capital Holdings Ltd)。
  • 日本には、サンラ・ワールド社とは独立した組織として「サービスセンター」が設立され、これまでサンラが行ってきたようなサービスが行われる。実際に業務を行うのは、熊谷(喜代美)ら、現在サンラ・ワールド社で業務を行っている者である。
  • 『SCH』株主については、保有株数に応じてSCH社が保有している『アリウス3D社』、『フォトワークス社』(PhotoWorks, Inc.)、『バンエックス社』等の株を渡す。

続きを読む "増田俊男氏と『サンラ・ワールド社』は「金融商品取引法」の施行を乗りきれるのか"

| | コメント (0)

2007/04/01

時事評論家の増田俊男氏が「IPO」を吹き続けてきたカナダ未公開株の〝儲け話〟 Arius3D

カナダの未上場会社『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)に投資する『サンラ・ワールド社』(東京都中央区・江尻眞理子社長)の顧客のもとへ、先月末に『アリウス3D社』の会社概要が郵送されてきている。この最新の概要によると、『アリウス3D社』は遅くとも今年6月までに、カナダの「トロント・ベンチャー証券取引所」に上場するという。『アリウス3D社』株を募集・販売する『サンラ・ワールド社』は、先月8日に「虎ノ門パストラルホテル」(東京都港区)で開いた説明会でも、『アリウス3D社』のIPOについて同様の発表をしていた。1_1 2_3

未公開株に投資している株主にとって、IPOは吉報のはずだ。キャピタルゲインの期待に沸いて、追加の買い希望が殺到してもおかしくない。ところが、『アリウス3D社』の株主は違う。IPOが近いと聞かされても、募集・販売元の『サンラ・ワールド社』に、『アリウス3D社』株の売却願いや返金請求が相次いでいるのだ。3 4

『サンラ・ワールド社』の顧客の多くは、待ちくたびれていた。「第2のマイクロソフト」のキャッチ・フレーズで、増田俊男氏と『サンラ・ワールド社』が扱う投資案件の一つに、『アリウス3D社』株が加わったのは7年近くも前のことだ。以来、投資者はじらされ続けてきた。IPO話は、これまでに幾度となく浮かんでは消えている。「本当に上場申請をしていたのかさえ疑わしい」という声も上がりはじめ、「狼少年」をもじった〝オオカミ爺さん〟と、増田氏を揶揄する投資者もいるのだ。

過去の投資募集の経緯と、IPO話の変遷を振り返ってみれば、〝増田節〟に踊らされた投資者たちの疑念と憤懣にも頷ける。

続きを読む "時事評論家の増田俊男氏が「IPO」を吹き続けてきたカナダ未公開株の〝儲け話〟 Arius3D"

| | コメント (0)

« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »