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2007/04/15

カリスマ「増田俊男氏」のジレンマ

「増田は『心』の99%を文筆活動にかけ、『知恵』の99%を利益率に連動させます。『資本の意志』とは最小資本で、最小時間で、最大の利益を上げることです。海外投資は最短時間で最大利益を上げ、利益の少ない文筆活動に最大の時間をかけます。『ソロバンはホトケのためです』」

'01年4月に開かれた『サンラ・ワールド投資事業有限責任組合』('06年解散)設立説明会のあと、投資者に配布したO&A形式の文書のなかで、増田俊男氏が述べた言葉だ。

『サンラ・ワールド社』は、たんなる〝もぐり〟の投資会社ではない。カルト宗教的な要素を抜きにして、「サンラ商法」の本質は語れないだろう。カリスマは、社長の江尻眞理子氏の夫である増田氏。教義は、増田氏の最新の著書「日本がアメリカと世界を救う! こんなにたくさんある21世紀が日本の時代になる理由」徳間書店)の書名に象徴される「国粋主義的経済論」である。011_1

著書や講演会(布教)をきっかけに入信した信者(投資者)は、教祖(増田氏)に財施(投資)すれば現世(日本)を良くしてくれる、と信じ込まされてきた。そんな宗教性の存在が、被害の表面化を遅らせてきた所以である。預言(儲け話)が破綻しても、いまだに現実から目をそらし、耳をふさぎ続ける信者もいるのだ。

多くの信者を心酔させた増田氏の〝決めセリフ〟がある。

ソロバン片手にお経を読む──。

「ソロバン」は投資金集め、「お経」は言論活動を示す。冒頭の「ソロバンはホトケのためです」という言葉が、増田氏が目指した理想だったのだろう。「ソロバン」のお蔭で、増田氏は「お経」を買えた。ライターを雇って自費出版するにも、自主講演を開くにも、著名人の推薦をもらうにもカネがいる。マイナーながらも一部の熱狂的ファンを獲得し、言論人を自称できる立場になれたのは、投資金集めで得た潤滑な資金があったからこそだ。そして増田氏の「お経」は、次の「ソロバン」に直結する。みずからが広告塔となって、投資金を集めてきたのだ。

カネで買った言論を利用して、さらにカネを集める商法。それは増田氏にとって、富と名誉を一挙に手に入れる理想の循環だったのかもしれない。

しかし本来、「ソロバン」と「お経」は、あいまみえぬものだ。名声をほしがるカルトなカリスマは、往々にしてジレンマに陥る。

怪しいカネ集めをしている人物を、メジャーなマスメディアは起用しない。カネ集めをやめれば、マイナーな言論の場を失う。そして、念願叶ってマスメディアから注目されるとき、それは富と名誉を失うときだ。

虚業の果てに待っているのは、破滅である。

200704130825000 「いきいき」5月号(ユーリーグ)

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