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2007/04/12

増田俊男氏は「虹の橋」を渡りきれるか

今年も、トロントでは「プライド・パレード」が開催される。毎年6月の最後の週に行われるゲイの祭典「プライド・ウィーク」のフィナーレを飾るパレードだ。カナダの最大の都市トロントは、ニューヨーク、サンフランシスコと並ぶ「ゲイの街」としても知られる。チャーチ・ストリートを中心に、ゲイ人口は推定10万人から15万。トロントのあるオンタリオ州では、同性結婚も認められている。

Gaypride19 盛大なゲイのパレードで、トロントの街が熱気に包まれるその頃までに、『アリウス3D社』(Arius3D,Inc.)はTSX-V(トロント・ベンチャー証券取引所)で上場する……ことになっている。

『サンラ・ワールド社』が発表した『アリウス3D社』の最新IPO情報は、「楽観的に見ると4月末~5月上旬、現実的には5月下旬、予想外に遅れても6月」だ。そしてTSX-Vに続き、NYSE(ニューヨーク証券取引所)とロンドンで上場するのだという。しかし、昨年8月の発表では、NYSEでのIPOは今月中だったはず。「投資銀行との契約も完了し、最終準備段階に入った」としながら、12月1日の説明会以降は、進渉状況についての具体的な情報は途絶えている。

『サンラ・ワールド社』は昨年8月まで、NYSEの役員らと『アリウス3D社』のIPOに関する会議を開いたとして、その結果を投資者に報告した。会議には、増田俊男氏と『サンラ・ワー01ルド社』の江尻眞理子社02長も出席したという。

  未公開株に投資する会員にとって、きわめて重要な議題であるにもかかわらず、3回の会議の報告は『サンラ・ワールド社』の書いた2枚の文書のみ。議事録などの正式な記録は、その存在さえ明らかにされていない。唯一、会議があったであろうことを示唆するものは、増田氏と江尻社長がNYSEの関係者らと撮った写真だけだった。

「増田俊男の世界」TOPICS!第24号

「増田俊男の世界」TOPICS!第25号

その写真は、サンラ・ワールド社が運営する「増田俊男の世界」というサイトで公開されている。キャプションによると、昨年の8月10日に、第4回のIPO会議が終わったあとに、ニューヨークのレストランで開いた江尻社長の誕生パーティーで撮影された写真。ということらしい。別のページで、「Arius3D,Inc.のIPO実現に挑む男たち」として紹介されたNYSEの関係者と、増田夫妻が一緒に写っている。だが、こんな写真だけで、IPOの準備をしているという、『サンラ・ワールド社』の発表を鵜呑みにしていいのだろうか。

昨年5月29日付の文書では、第3回でIPO会議は終了したことになっていた。ところが、なぜが第4回の会議を開いたとして、サイトにパーティーの写真を貼ったが、投資者に会議の報告はしてない。しかも、『サンラ・ワールド社』がNYSEのフロアーマネージャー(新会員担当)と紹介したウォルター・シューベルト氏は、米国ではマスメディアに取り上げられた有名人だ。NYSEのメンバーのなかで、初めて自分がゲイであるとカミングアウトした人物として知られている。『ゲイ・レスビアン商工会議所』のメンバーで、『ゲイ・ファイナンシャル・ネットワーク(GFN)』(Gay Financial Network, Inc.)の創立経営者。GFNは、同性愛者を対象としたオンライン証券取引サイトだ。

シューベルト氏は、NYSEのメンバーの株式仲買人だが、NYSEに勤務するフロアーマネージャーではない。つまり、『アリウス3D社』のIPOに関わる立場ではないのである。

そもそもが〝お誕生会〟の写真は大自慢でひけらかしながら、一方で「有価証券上場申請書」などの実務的な証拠書類はちらりとも見せない。それで「IPOは確実になった」という。あまりにもウサン臭い。シューベルト氏らは事情を知らずに、ただ誕生パーティーに招かれただけではないのか。そう、疑いたくもなる。投資者が納得のいく証拠も提示せず、口先だけの説明だから、「もうすぐIPO」といわれるこの時期に、『アリウス3D社』株投資の解約・返金請求が殺到しているのだ。

仮に『アリウス3D社』がTSX-VでIPOすることがあったとしても、投資の募集時期にうたっていた上場の準備をしていたことを証明できなければ、投資募集元の増田氏らサンラ・グループも詐欺の罪に問われかねない。詐欺罪の時効は7年だ。万一の場合に備えて、過去に宣伝したすべての「IPO話」の証拠を揃えておくべきではないだろうか。

レインボー・フラッグがトロントの街を飾る日まで、あと2ヶ月と少しだ。

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コメント

中高齢者を対象にした月刊通信販売で、発行部数40万部を超える雑誌であるユーリーグ(株)の「いきいき」5月号に、増田氏の「日本・世界の政治経済の動向について」の記事が掲載されていました。

この雑誌は医療・保健・健康の世界では大変著名な医師日野原重明氏の連載があり、急成長を続けています。増田氏が、どうしてこの雑誌に登場したのかわかりませんが、氏の投資活動初期の船井幸雄・渡辺昇一氏との共著のことが、つい思い浮かびます。この雑誌の「撒き餌」記事をみて、多くの中高齢者が増田氏を信用して投資案件に引っ掛かるのではないかと危惧されます。

津田さんの裁判に期待するしかありません。

投稿: トロイ小市民半信者 | 2007/04/12 23:49

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