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2008/02/14

警察が「拳銃密輸・密売事件」にでっち上げた『US-MART事件』最後の逮捕者に判決

インターネットを利用して大量の拳銃を密輸・密売したなどとして国際指名手配をされ、'06Lwada001 年1月に帰国した空港で兵庫県警に逮捕された雑貨販売会社『US-MART』(米国オレゴン州)元経営者の和田晃三氏(現在49歳)の判決公判が、来週に神戸地方裁判所で開かれる。

神戸地方裁判所 202号法廷地図

2月22日(金)午前10時00分

兵庫県警が、『US-MART事件』の摘発に乗り出したのは'02年のことだった。他都道府県の警察と共同して、兵庫県警は国内各地のUS-MART顧客の自宅などを強制捜査し、和田氏が販売した〝商品〟を押収。'03年7月までに、和田氏の共犯とされた男女4人が逮捕された。顧客のほとんどは不拘束で略式起訴され、罰金刑が確定。共犯として逮捕・勾留された4人は、それぞれ銃刀法違反(けん銃部品営利目的輸入罪)などで起訴されて、執行猶予付きの有罪判決を受けている。主犯とされる和田氏は、最後の逮捕者となった。

このUS-MART事件を、平成16年('04年)度版『警察白書』は'03年の代表的な「けん銃押収事件」として取り上げている。

平成15年中のけん銃押収丁数は785丁(前年比38丁増)で、14年に続き、暴力団構成員及び準構成員からの押収丁数(334丁)をそれ以外の者からの押収丁数(451丁)が上回った。これは、けん銃マニアによるインターネットを利用した密輸・密売事件等の検挙に伴う押収丁数の増加が主たる要因であり、売り手と買い手の顔が見えないという匿名性や、小包等で送られてくるという利便性が、事案を助長したものと考えられる。

〔事例〕
米国在住邦人(45)が、12年頃からインターネットを利用してけん銃等を販売し、日本国内の客から注文を受け、国際郵便等でけん銃等を大量に密輸・密売していた。同人からけん銃等を購入していた客は20数都道府県の50数人、押収したけん銃は100丁以上に上る。16年7月現在捜査中である(兵庫等)。

じつは、これが〝押収丁数稼ぎ〟のために警察がでっち上げた「密輸密売事件」だったことは、これまでに雑誌や当ブログなどで指摘してきた。

〔関連記事〕「自殺者」まで出した警察の不当捜査 US‐MART事件Ⅰ

〔関連記事〕米法廷に提出された「証拠ビデオ」公開 US‐MART事件Ⅱ

〔関連記事〕合法通関の証拠書類 US‐MART事件Ⅲ

〔関連記事〕「原告勝訴」でも原告が納得できない『テレビ朝日』名誉毀損訴訟の不当判決 US‐MART事件Ⅳ

警察が、殺傷力のある「真正けん銃」としてUS-MARTの顧客から押収した〝モノ〟は、すべてが弾を撃てない「無可動銃」だった。無可動銃とは、実銃の発射機能を破壊した装飾品。モデルガンと同様に、輸入販売を認められた合法品だ。ところが、それを兵庫県警らは「真正けん銃」として摘発した。押収された時点で、実弾が発射できるように改造されてあったわけではない。警察は押収してから、科捜研(科学捜査研究所)の設備と技術を駆使して〝大改造〟を施し、「発射機能と殺傷能力を有する」と鑑定していたのだ。

「容易に復元できる」と、さも無可動銃としての加工が「密輸のための偽装」であったかのように偽って、警察は報道発表を行なった。その情報を鵜呑みにした当時のメディアは「1000人にネットで銃密売」などと、センセーショナルに報じている。

無可動銃を販売していたのは、和田氏だけではない。他業者の輸入したものも、数多く国内に出回っている。それなのにUS-MARTの商品だけが「真正けん銃」として摘発を受けた。

日本のユーザーを対象に無可動銃の輸出販売を企画した和田氏は、事前に帰国して大阪府警に赴き、警察庁が定める「無可動銃の認定基準」(平成9年12月19日通達)を確認していた。その後も、国際電話で府警の担当警察官から指導を受けながら、無可動銃の製造を行なっている。だが、和田氏は商品価値を高めようとして、独自の工夫を加えた。それが、大阪府警とは〝犬猿の仲〟といわれる兵庫県警の突っ込みどころとなったのだろう。

002 和田氏の工夫は、決して「容易に復元できる」ようにするためのものではなかった。それは、氏が自身の刑事裁判に証拠提出した手書きの比較図に示されている。銃器の知識が多少でもあれば、警察庁の基準よりもUS-MARTの製品のほうが、より復元の難易度が高くなっていることがわかるはずだ。

警察庁の統計には、いまも「100丁以上の真正けん銃」として記録されたままだが、その「100丁以上」が「真正けん銃」ではなかったことは、すでに和田氏の逮捕後に明らかになっている。警察に押収されたUS‐MARTの1 87 8 商品で和田氏が起訴された罪状は、「けん銃」ではなく「けん銃部品」の営利目的輸入の罪。しかも「100丁以上」が押収されたにもかかわらず、起訴されたのは、わずか「8丁」分だった。また、警察に「けん銃」として押収されながら、起訴されなかった顧客もいる。ようするにUS-MARTの無可動銃は、科捜研の技術をもってしても、銃には復元できず、検事が「けん銃」での起訴を見合わせるようなシロモノだったわけだ。

003 004 005 006 007 008 009 010 現在、神戸拘置所に勾留中の和田氏は、昨年11月26日に開かれた論告求刑公判で、検察側から懲役15年・罰金1000万円を求刑されている。US‐MARTの商品のほかに、和田氏は'03年7月に大阪府八尾市の実家で拳銃6丁とサブマシンガン1丁、実弾約380発などを不法所持していた罪でも起訴されていることから、重い求刑となった。この実家から押収されたモノについて、和田氏は「無罪」を主張しているが、その真偽は裁判所に判断を委ねるしかない。

001 002_2 しかし、US‐MARTの商品を合法的な無可動銃だと信じるに足る客観的な証拠は、いくつもある。輸入販売にかかわり、共犯として有罪判決を受けた4人や、50人を超える顧客の名誉が回復される判決が言い渡されることを、強く願う。

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