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2008/05/18

自称評論家「増田俊男」の〝カルト人気〟を影で支えた人びと① [ゴーストライター]

'06年10月の開設以来、「増田俊男,サンラ・ワールド,SIC」投資被害対策室には130名あまりの相談者が訪れている。

それらの相談事例の過半数には、『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)が募集・勧誘した投資ファンド等に出資するにいたった経緯に、共通するパターンがあった。

書店でみかけた増田俊男氏の著書を購読。「日本をよくする」などという愛国論に感銘を受け、本の巻末に綴じこまれていたハガキで、『時事直言』という情報紙の無料購読を申し込む。メールマガジンとファックスで頻繁に送られてくる『時事直言』を読みつづけ、増田氏に心酔する。講演会や懇親会などのイベントに参加するようになり、信仰を深めていく。『時事直言』とともに、増田氏が推薦する投資案件の募集・勧誘資料が送られてくる。資本の力で日本国の発言力を高め、「日本再建」をめざすという、増田氏の熱き〝国益事業〟に参加するつもりで出資した──。

サンラ・ワールド社を中核とするサンラ・グループの集金力は、その最高経営責任者と「広告塔」を兼ねた増田氏の人気と、ほぼ直結している。いかにも怪しい儲け話も、〝政治家まがい〟の国際人を騙る増田氏の信用によって、安心が担保されていたのだ。そんなサンラ商法で、顧客開拓の最強の販促ツールとなっていたのが、増田氏の著書だった。

増田氏が、これまでに出版した著書は約30冊。メジャーなメディアに登場しない自称言論人にしては、単行本の出版数が異常に多いのも、それが〝本業〟の出資金集めの主要な広告宣伝媒体とされていたからだ。

若き日の増田氏を知る人びとは誰もが、多数の著書を持つ現在の〝大作家ぶり〟に首をかしげる。

「増田君に女の話をさせたら、それは天下一品でした。しかし、彼が政治や経済の話をしているのをみたことがない。意味もないようなことをベラベラと、朝から晩までしゃべりつづける饒舌な男でしたが、彼に本を書く才能があったとは、いまでも信じられません」

また、ほかの旧知の友人は、こう言って苦笑する。

「えっ、本だって? 増田に書けるわけがないだろ。だいたい、あいつが『先生』と呼ばれていることじたいが笑止千万。俺の知っている増田俊男は、ただのケチな○○師だよ」

増田氏の素顔を知る人びとが、疑問に思うのも当たり前。約30冊の著書は、すべてゴーストライターが執筆していたのだ。

熱心なファンや信者は、増田氏の著書がゴーストライターの作品だと知ると、一様にショックを受ける。興ざめする人もいれば、頑なに信じようとしない人もいる。しかし、本当に驚いているのはファンや信者ではない。当のゴーストライターは、キツネにつままれたような面持ちで話す。

「アルバイト感覚で片手間に書いた即席の本が、あんなに売れて、増田さんのファンが増えるとは思いもしませんでした。ろくに取材もしないで、適当に書いたトンデモ話のほうが、真剣に書いた本よりもウケるとはね……。滑稽をとおり越して、ある意味、ショックです」

増田氏の著書は、某編集プロダクションが制作を請け負い、ゴーストライターの斡旋や版元との交渉を行ってきた。そのため、複数のゴーストライターが増田氏の著書を執筆している。本によって、論調がころころと変わる点に違和感をおぼえた読者も少なくないようだが、それは執筆者が一人ではなかったからだ。

執筆の注文は、漠然としたテーマを与えるだけ。あとはライターに一任し、書きあがった原稿を斜めに読むだけで、明確にリライトの指示もしない。そうして刷り上った〝粗製濫造〟の本を「座右の書」と崇め、「どこまでも増田先生についていきます」という敬虔な信徒が、いまだに存在するようだ。

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