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2010/01/19

〔足利事件〕再審公判で注目を集める「正義」の弁護士「懲戒請求」で窮地に立つ

21日に宇都宮地裁で開かれる<足利事件>第4回再審公判で、菅家利和氏の取り調べを録音したテープが再生される。

これについて、菅家氏の主任弁護人の佐藤博史弁護士は、きょうの朝日新聞で「どのようにして無実の人が自白するのかがわかる衝撃的なテープ。自由に供述できない状況に追い込まれたことを示している」とコメントしている。

いまや〝正義の弁護士〟として誉れ高い佐藤弁護士だが、<足利事件>の功績で、過去の汚点が帳消しになるわけではない。

20091116 佐藤弁護士は、所属する第2東京弁護士会に多数の懲戒請求をされてきた。そのなかの1件で同弁護士会は、昨年11月16日付で佐藤弁護士を「懲戒しない」との決定を出している。この懲戒請求事件は、佐藤弁護士が『サンラ・ワールド社』の顧問として在任していた当時の行為について請求されたものだった。そして、第2弁護士会の調査に対して、佐藤弁護士はこのような弁明をしていた。

対象弁護士佐藤が、サンラ(ワールド)社からの法律相談を受けたり、同社の代理人として行動してきたことは事実であるが、投資等の件でサンラ(ワールド)社から相談を受けたり、懲戒請求者らが出資をする際に関与したりしたことはない。

この主張を採用して、第2東京弁護士会綱紀委員会は「非行があるとは認められない」と議決したわけだ。しかし、佐藤弁護士が「投資等の件」でサンラ・ワールド社から相談を受けていたことを示す証拠を、第2東京弁護士会の決定後に入手している。それは、佐藤弁護士がサンラ・ワールド社へ送った報酬等の請求書だ。

'07年7月9日から'08年12月10日までの1年5ヵ月のあいだに、佐藤弁護士が切った請求書には、「投資等の件」で相談を受けていたと思しき手数料や日当が30件(計269万円)あった。請求書の明細に書かれた「Arius3D」や「サンラ・コーヒー」、「Two Tigers Fund LLC」は、いずれもサンラ・ワールド社が募集してきた投資案件だ。報酬等の一覧表を参照してもらいたい。佐藤弁護士が、サンラ・ワールド社から「投資等の件」で頻繁に相談を受けていたことがわかる。

Investment_relations

投資に関する資料などの添削や作成を請け負っていただけではなく、'07年9月12日と同年10月24日に佐藤弁護士は「Arius3D」(カナダの未公開会社)の件で、サンラ・ワールド社の経営陣と打ち合わせを0071 行っていた。そして、その2回の打ち合わせの間の10月10日と11日に、サンラ・ワールド社は大阪と東京で「Arius3D,Inc.説明会・祝賀会」を開催。その翌月までに、Arius3Dの550万株分のワラント行使を名目とした追加募集で、4億円ほどの資金を国内の出資者から集めたのである。佐藤弁護士の指導のもとで行われた募集だった、と指摘されたら、今度はどのように弁明するつもりなのだろうか。

昨年11月に「懲戒しない」との決定が出された懲戒請求事件は、その請求者が日本弁護士連合会に異議を申し立てたという。さらに、元のクライアントであるサンラ・ワ0079 ールド社の経営陣までもが、佐藤弁護士に対する7件の懲戒請求を第2東京弁護士会に出している。

佐藤弁護士は、菅家氏の「うその自白」について捜査・司法機関を非難する前に、まず自分の襟を正すべきだろう。

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「うその自白」テープ、法廷で再生へ 菅家さん再審〔朝日新聞〕

2010年1月19日3時32分

菅家利和さん(63)はどのようにうその自白に追い込まれたのか――。栃木県足利市で1990年、当時4歳の女児が殺害された「足利事件」の再審公判は21、22両日、菅家さんの取り調べを録音したテープが宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)の法廷で再生される。当時の担当検事の証人尋問も行われ、DNA型鑑定と並ぶ菅家さん有罪の柱になったうその自白を生んだ経緯が、真正面から問われる。

明らかになっている取り調べ録音テープは120分テープ15本で、足利事件の起訴前日の91年12月20日から約1年間、約25時間分を収録。うち92年1月28日、2月7日、12月7、8日の4本が法廷で再生される。うその自白の法廷での再生は極めて異例だ。

弁護団が法廷での再生を地裁に求めた資料では、12月の2本のやりとりの一部が文章で再現されている。自白していた菅家さんがいったん否認に転じながらも、検事から追及を受けて再びうその自白に戻る様子がわかる。また1月のテープでは、足利事件と、79年と84年に足利市で起きた別の2件の女児殺害事件(いずれも最終的に不起訴)について取り調べている。

弁護団の佐藤博史弁護士は「どのようにして無実の人が自白するのかがわかる衝撃的なテープ。自由に供述できない状況に追い込まれたことを示している」と指摘する。

ただ、1、2月のテープについては、弁護団は法廷での全編再生を求めていなかった。捜査関係者によると、菅家さんが別の2件の女児殺害事件について、うその自白をする様子が収録されているという。弁護団は「菅家さんの名誉を不当に棄損する恐れもある」としている。

宇都宮地検の高崎秀雄次席検事は「再生しても、取り調べの任意性が揺らぐとは思っていない」と話す。

テープ再生後の22日午後には、取り調べをした森川大司・元検事が出廷。昨年6月の再審開始決定後初めて、捜査の当事者が菅家さんと顔を合わせる。菅家さんは「なぜ自分を犯人にしたのか聞きたい。絶対に謝ってもらいたい」と言う。

自白は、菅家さん有罪判決の有力証拠だったが、再審開始決定の決め手になったのはDNA型再鑑定で、当初はそれほど注目されなかった。ところが、昨年8月に録音テープの存在が朝日新聞の報道で明らかになり、再審公判の大きな焦点に浮上した。密室での取り調べを白日の下にさらすテープ再生は、取り調べの全過程を録画・録音する「全面可視化」の議論にも影響を及ぼしそうだ。(吉永岳央)

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