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2010/02/11

佐藤博史弁護士が「違法性を認識していた」と指摘されても仕方がない「サンラ顧問」時代の〝恥ずかしい〟証拠

警視庁生活経済課が金商法(金融商品取引法)違反の疑いで『サンラ・ワールド社』の強制捜査に入った日の前日まで、関東財務局が同社の臨店検査を実施していたことは、あまり知られていない。

サンラ・ワールド社は、投資助言業(旧・投資顧問業)者の登録を受けている。関東財務局から、同社に検査実施の連絡があったのは1月19日のことだった。だが、そのとき社長の江尻眞理子氏が海外にいたため、臨店検査は彼女の帰国を待つことになる。そして、眞理子氏が夫の増田俊男氏とともに、日本へもどってきたのは1月29日。土日をはさんだ休み明けの2月1日、始業時間の9時に関東財務局の検査官がサンラ・ワールド社の玄関をくぐり、眞理子氏の立会いのもとで検査が実施された。翌日の2日も引きつづき、同時刻から行政上の臨店検査は行われる。

そして、つぎの日、朝駆けでサンラ・ワールド社を訪ねたのは関東財務局の検査官ではなかった。捜索差し押さえ許可状を持った警視庁の捜査員である。この強制捜査によって、サンラ・ワールド社の事務所や眞理子氏らの自宅、隠し倉庫などからダンボール箱500箱分の証拠品が押収された。

米国に永住権を持ち、1年のうちのほとんどを海外で過ごす増田夫婦の帰国時をねらった〝急襲〟は、行政機関と捜査機関との連携によって成功をおさめたようだ。捜索の当日、増田氏と眞理子氏を含む4人が、警視庁本部庁舎で任意の取り調べを受けた。

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じつは過去に、関東財務局はサンラ・ワールド社を法網から逃がしてしまったことがある。その〝脱法〟を指揮していたのが、当時の同社法律顧問(昨年7月辞任)の佐藤博史弁護士だった。

サンラ・ワールド社は'07年3月から同年6月頃まで、関東財務局と金融庁の検査を受けている。

「御社の件での苦情が最も多い。未公開株の募集をやっているでしょう!」

関東財務局証券監督課に呼び出した眞理子社長と、サンラ・ワールド社投資顧問事業部の責任者を厳しく追及したのは、金融庁の検査官だった。検査の目的は、登録を受けた投資顧問事業部の業務ではなく、海外事業部(海外投資部門)で行われていた有価証券の売買や仲介などの未登録営業の疑いにあったらしい。度重なる呼び出しと、相次ぐ報告書などの提出命令。その対処に苦慮した眞理子氏らは、顧問の佐藤弁護士に相談する。そして佐藤弁護士は、部下の木村文幸・金澤優両弁護士とともに、関東財務局と金融庁の検査に強引に介入した。

増田氏と江尻氏に宛て、佐藤弁護士が'07年5月24日に送った<29日金融庁>と題する電子メールには、関東財務局・金融庁との攻防戦についての報告と指示が記されている。

 今,財務局や金融庁は,懸命に,法律違反事実を探し出そうとしているのです。
 最悪のシナリオは,彼らが,法律違反を見つけ出し,それによってサンラの投資顧問業者としての登録を抹消すること,そのことが公表され、津田によって喧伝されるだけでなく,現在提訴中の訴訟にもそのことが反映して,裁判所の姿勢が一転して当方に厳しいものになることです。
 津田の訴訟を初めとして,投資家が提起した訴訟は,すべて,裁判所によってブロックされ,警視庁に「告訴」された「刑事事件」も塩漬け状態だと思います。
 唯一残されたホットなバトルフィールドが,財務局(+金融庁)ですが,金融庁は直接的な権限を有しておらず,財務局との「戦い」も,当初ほどの勢いがなくなってきていて,上記のような終息を展望できる状態になっています。
 しかし,油断はできず,楽観論は禁物です。
 以上の次第で,対財務局折衝は,サンラの行ってきたことに「違法性」はなかったということを証明する(正確に言うと,財務局が掌握した事実関係では、サンラの行ってきたことを違法ということはできなかった)ことが,すべての前提ですので,どうか,そのつもりで臨んでいただきたいと思います。

この〝不正義〟な佐藤弁護士の「戦い」は、'07年6月末頃に終息する。戦果は、サンラ・ワールド社は行政指導や行政処分をまぬがれ、佐藤弁護士は財務局・金融庁対策費などと称する合計約1500万円の報酬の獲得だった。関東財務局は、「掌握した事実関係では、サンラの行ってきたことを違法ということはできなかった」わけだ。

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増田氏とサンラ・ワールド社が、『アリウス3D社』(Arius3D,Inc)の「上場祝賀会・説明会」を東京と大阪の一流ホテルで開催したのは、関東財務局・金融庁との〝ホットなバトル〟の終息から3ヵ月余りのちのことだ。盛大にクス球を割り、「アリウス3D社が上場した。来月から市場取り引きがはじまり、株価が投資金の十数倍になる」などとうたい、アリウス3D社の550万株分のワラント行使(実売株数は608万7958.48株)の募集を行った。このワラント行使の取り引きが、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いがあるとして、今月3日に警視庁が強制捜査に踏み切ったのである。

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もしも関東財務局と金融庁の検査が、佐藤弁護士のいう〝最悪のシナリオ〟になっていたとすれば、警視庁に被疑事実とされた〝事件〟もなかったに違いない。あるいは、そうならなくても、増田氏らサンラ・ワールド社の経営陣は、長期にわたる関東財務局の検査で慎重になっていた。佐藤弁護士が「ゴーサイン」を出さず、制止してさえいれば、'07年10月から11月にかけてのワラント行使の「無登録営業」が行われなかった可能性は高い。

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関東財務局・金融庁との攻防戦がピークにあった'07年4月26日、サンラ・ワールド社海外事業部の女性幹部社員が佐藤弁護士らへ宛てて送ったメールには、このように書かれていた。

佐藤先生、木村先生、金澤先生、

いつもお世話になります。

江尻徳照(筆者註:眞理子氏の実弟)から先生に案内を見ていただくよう言われまして案内を添付してお送りしますので、よろしくお願いします。
津田のブログに載る可能性があるため、今後株主に出す案内につきまして、差出人や文中の文言に問題がないかどうかのチェックを先生にお願いしたいということでお送りいたします。

事実、このメール以降、サンラ・ワールド社が投資家(被害者)に配布した「無登録営業」の疑いのある投資資料などを、佐藤弁護士は逐一チェックしていた。そのことは、佐藤弁護士がサンラ・ワールド社に送った請求書に、超高額な報酬や日当などの明細が記録されている。

そして、被疑事実となった'07年10月から11月にかけての募集については、佐藤弁護士は特に入念な指導をしていた。同年9月12日の午後7時には、佐藤弁護士の事務所(新東京法律会計事務所)で、「Arius3D,Inc.上場祝賀会・説明会」の打ち合わせが行われている。その2週間後の9月26日、佐藤弁護士は「Arius3D,Inc.上場祝賀会・説明会」の前にサンラ・ワールド社が投資家に送った案内の書面をチェックした。それに対する助言は、きわめて簡潔なものだった。

「皆様の名前が記録される」ということは,口頭で説明すれば足り,文書に書かない方がいいと思います。
 なお,「,」と「、」が混在し、文頭の1字下げが完全ではない箇所があります。
 そのほかはこれで結構だと思います。
佐藤博史

 佐藤弁護士は、法律の専門家として「Arius3D,Inc.上場祝賀会・説明会」に〝お墨付き〟を与えていたのである。

サンラ・ワールド社の顧問や代理人を務めていた7年のあいだに、佐藤弁護士が同社から受け取った報酬等は約2億円だが、その半分の約1億円は'07年中に請求されたものだった。多くの投資家が泣いたアリウス3D社の未公開株にからんで儲けたのは、いまのところは佐藤弁護士ひとりだけだ。そんな〝一人勝ち〟の後ろめたさからか、あるいは深くかかわりすぎて自己保身の必要にせまられたためか、当時の佐藤弁護士の暴走は常軌を逸していた。

'07年12月、サンラ・ワールド社に資金の返還を求めた投資家に、佐藤弁護士はこう言い放った。

「アリウス3D社は、すでに上場している。来年('08年)の1月に、市場取り引きが開始されるんですよ。値が上がるかもしれないアリウス3D社の株を、いま9割で手放したほうがトクだと言った津田に、あなたが損害賠償請求しなきゃならない!」

さいわい、この投資家は佐藤弁護士の言に惑わされず、投資額の9割に相当する示談金をサンラ・ワールド社側から受け取っている。もし、言いなりになっていたとしたら、被害者がひとり増えるところだった。佐藤弁護士の〝悪魔の折衝〟ともいえる機関銃トークは、当時に録音された音声で聴いてもらいたい。そのすさまじさは、<足利事件>での熱血ぶりに負けず劣らずだ。

佐藤弁護士によるアリウス3D社の上場宣言(音声)

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佐藤弁護士が、アリウス3D社の未公開株の取り引きを助長したことを示唆する〝恥ずかしい証拠〟は、家宅捜索した警視庁が根こそぎ押収している。増田氏は2月8日付の<時事直言>に、「海外投資先の株式募集に関するサンラ・ワールド(株)の支援活動は専門弁護士のご指導のもとで行われてきましたので、事実解明によりやがて問題は解決されるものと考えています」と書いた。その「専門弁護士」が佐藤弁護士をさしていることは明らかだろう。

ところで、5日に「湯河原温泉へ行く」と言って音信を絶っていた増田氏だが、関係者によると、7日(日曜)に押収されたパスポートを警視庁から返してもらい、トロントへ行っているのだそうだ。それが事実だとすれば、いまごろはトロント・ベンチャー証券取引所の電子板の前で、アリウス3Dの社名が流れるのを待っているのかもしれない。

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コメント

増田は 違法性は認識していた とゲロッてしまいましたが佐藤弁は口が裂けてもう言わないでしょう。
  
赤枠広報と呼んでいた佐藤弁が法務コーナーを取り仕切りはたまた海外遊蕩していた首謀者に代わりサンラの舵取りをしてきたことは押収された資料ですぐにばれる。

サンラのHPを乗っ取り自ら文章を書き起こしてきたというのはサンラ投資者すべてを欺く行為で今後すべての投資者が佐藤弁に騙されたという口実を与える絶好の素材となるであろう。

投稿: ゴロリ | 2010/02/12 09:00

佐藤弁護士を共通の敵に仕立てるべく、被害者や批判サイドとの共闘姿勢まで見せていた増田氏であったが、なんのことはない、底の浅い猿芝居だったことが早くも露見してきたようだ。

「専門弁護士のご指導のもとで行われてきましたので、事実解明によりやがて問題は解決される」という部分に、佐藤弁護士を一番の悪者に位置づけたいという増田氏の意図が表れている。が、はっきり言って、どっちもどっちだ。お互い利用し合ってきたが、金の切れ目が縁の切れ目となった、という陳腐な話に過ぎない。

現実問題として、アリウスが上場してもしなくても、結論は変わらない。それは増田氏自身が一番よくわかっているはず。「佐藤先生がいいとおっしゃるから募集したんです」では子供の言い訳のようで聞き苦しい。海外漫遊の間に気の利いたセリフでも考案して、最後の見せ場を作ってほしいものだ。

投稿: 燐寸 | 2010/02/12 19:16

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