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2010/09/27

増田俊男氏は「投資家」を愚弄し「警視庁」の捜査をあざ笑うのか 〔サンラ・ワールド事件〕

日本の投資家が増田俊男氏らのファンドを通じて、約50億円を出資していた約4000万株の『アリウス3D社』(Arius3D Corp.)株式が無断で他人に移譲され、さらにそのうちの約200万株が不正に売却された疑いがあることを〈NEWS RAGTAG〉は23日の記事で報じた。

この疑惑について、増田氏側は「日本の投資家に名義を変更する準備のため、(消えた約200万株は)エスクローされた」と主張している。しかし、第三者機関に預託されたことを証明する資料などは、いまのところ提示されていない。

日本の投資家の資産である約4000万株は、増田氏の会社であるハワイの『フロンティアワンLLC』(Frontier One LLC )から、ケイマン諸島の『フロンティアワン・カンパニー社』(Frontier One Company Ltd. )に、まるごと名義が書き換えられていた。そして、フロンティアワン・カンパニー社が総持ち株数の5%に相当する約200万株の売却を、TSX-V(トロント・ベンチャー証券取引所」に申し入れたのは、6月16日(カナダ時間)のこと。この情報はwww.sedar.com(カナダの証券情報検索システム)にも開示され、それを閲覧したであろう誰かがネットのメールグループを使って、このようなメッセージを発信した。

6月16日付でSEDARに最大2,026,917株の売却希望を届け出。
7月5日に成立していた@18セント約100万株はその一部か?

この書き込みがあったは7月6日。増田氏の反応は早かった。3日後の7月9日、〈NEWS RAGTAG〉管理者の津田哲也に宛てて、潜伏先のハワイから釈明の文書をファクシミリで送ってきたのだ。津田は件のメールグループの管理者ではないが、増田氏には「サンラ商法を批判する者」イコール「津田」という思い込みがあったのだろう。

その文書には、こう書かれていた。

Toshiomasuda20100709

津田さんのブログを見ましたが事実と異なる点がありましたのでお知らせいたします。

先ず、 Frontier Oneからのsedarでの公示ですが、現在規制解除を受けている約200万株は、先般の説明会での打ち合わせや投資家ら名義変更の請求があるのでいずれ名義変更(Frontier Oneからするとクロスという売却方法)することになるのでお電話でお話したように事前に予告してもらったものです。

逆に言いますとインサイダーは事前公示なしに売却出来ません。
7月5日のTSX-Vでの約100万株の取引はある銀行間(C銀行グループ)のクロス取引でした(市場を通して銀行間で売買する取引)。

Frontier Oneには何の関係もありません

7月5日の約100万株の取り引きの当事者が、〈C銀行グループ〉なるものだったのかどうかについては、いまのところ確認できていない。だが、フロンティアワン・カンパニー社の100%のオーナー経営者であるジョセフ・ウェクター(Joseph Waechter)氏は、アリウス3D社の役員だから、インサイダーであることは事実。持ち株を売却するには、証券取引所へ届け出る義務があり、その情報は公開される。

だから、フロンティアワン・カンパニー社が約200万株のアリウス3D社株を、他者へ譲渡したことも発覚したのだ。

TSX-Vなどのインサイダー情報を伝えるCanadianinsider.comというウェブサイトがある。

このサイトには、フロンティアワン・カンパニー社が、201万8617株のアリウス3D社株を手放したことが記録されている。その取り引きがあったのは、6月30日(カナダ時間)だった。

ところが増田氏は、7月9日のファクシミリで、そのことについてはまったく触れていない。それに、フロンティアワン・カンパニー社がTSX-Vに約200万株の売却を申し入れた理由が、増田氏のいうように「クロス売買するための事前の予約」であったとするなら、6月30日の時点で日本の投資家に名義変更されていなければならないはずだ。しかし、そのような事実は確認できていない。

そもそも、すでに株価の10倍ほどの資金を投じている日本の投資家に、株式の名義を変更するのにクロス売買(同一の証券会社などが同時に、同一銘柄について買い手と売り手となって売買をまとめること)するというのもおかしな話だ。

Canadianinsider.comに掲示されたアリウス3D社のインサイダー取り引きの履歴表をみると、フロンティアワン・カンパニー社が約200万株を放出したのが、個人的な譲渡“Disposition carried out privately”だったことがわかる。これは市場取引“Disposition in the public market”とは異なり、ネット・シェアには情報が表示されない。

DAILY TRADING SUMMARY

増田氏が〈C銀行グループ〉のクロス売買と称した7月5日の約100万(104万2583)株の取り引きは“Disposition in the public market”だったことから、市場情報によって把握できた。しかし約100万株といえば、TSX-Vでアリウス3D社株の取り引きがはじまって以来、例のなかった超大口売買である。

それが、フロンティアワン・カンパニー社が約200万株を処分した直後にあったのだから、メールグループの書き込みの主が関連性を疑うのも無理からぬことだろう。

インサイダーのフロンティアワン・カンパニー社から、いったんアウトサイダーの個人または法人に移譲してから市場で売却されれば、かりに日本の投資家の資産が減らされても発覚しにくい。

そういう不正がなかったとしても、これまでのアリウス3D社株の他者への移譲が、日本の投資家に無断で行われていたことは事実だ。それだけでも、10年もの長きにわたって増田氏を崇拝し、信頼しつづけてきた人たちに対する背信行為だろう。

さらにアリウス3D社の株を売却した資金を、自分たちのフトコロに入れようものなら、それは捜査当局に対する挑戦でもある。

増田氏と『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)は投資家から訴えられ、悪質ファンドの違法性を認定されて賠償金の支払いを命じられた複数の裁判で、1審判決を不服として立てつづけに控訴している。それらの控訴のなかの1件で、増田氏側は21日付で準備書面と証拠を提出した。その証拠とは、TMXmoney.comというウェブサイトからプリントアウトした1枚の書面(乙24号証‐1)と、その和訳文(乙24号証‐2)のみ。それには英語の原文と、増田氏が訳した和文で、アリウス3D社が2月24日にTSX-Vで取り引きが開始されたことが書かれている。

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この書面を証拠として提出した立証の趣旨は、増田氏側代理人の岩下嘉之弁護士作成による〈控訴人証拠説明書〉によれば「本件投資について控訴人らには責任がないこと」らしい。つまり、アリウス3D社は上場したから責任はない、という主張をしているわけだ。

しかし、上場はしたものの、肝心の株式は、どこの誰とも知れない他人の名義。資金を増田氏らに預けた投資家の株は1株もない。それで「責任がない」という言い逃れは通用しないのではないか。

ともあれ、6月16日に売却の申し入れがなされた約200万株は、6月30日に譲渡が成立した。所用期間は2週間。増田氏は6月23日に心臓病を理由に、サンラ・ワールド社社長の眞理子氏とともに日本を離れ、そのころは国外にいた。

そして、9月14日の2度目の約200万株の売却予約から、そろそろ2週間が経つ。増田氏はヘルニアの悪化を猛烈に訴えた眞理子氏に付き添って、先週に日本を出奔したようだ。

日本の投資家は、アリウス3D社のインサイダー情報から、とうぶんは目が離せない。

サンラ・ワールド社による悪質ファンドの被害者団体〈サンラ商法被害者連絡会〉の集会に、増田氏が出席したのは、6月16日のことだった。その席で、無断売却されることを懸念した会員らは、フロンティアワン・カンパニー社の業務執行決定権を被害者サイドに譲ることを要求。増田氏は、それに応じる約束をしていた。ところが、その直後に不透明な約200万株の消失だ。

集会では、みんなの前で「ボクに、もしものこと(逮捕されるなど)があったら、投資家もおしまいだ」と、うそぶいていた増田氏。いま〈サンラ商法被害者連絡会〉の会員は、「もしものことがなければ、ますます投資家はおしまいになる。増田氏らが逮捕されることを願う」と憤っている。

増田俊男の説明会(サンラ商法被害者連絡会)

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コメント

警察当局も甘く見られたものだ。
今年の2月に本丸のサンラ・ワールド社(増田氏の妻が社長で、増田氏が実質オーナー)に強制捜査が入っているにも拘らず、
その捜査対象となっている「Ariusu3D社」の株式を投資家に無断で他社の名義に移し、さらに売却しているとは。
海外取引だから、日本の警察権が及ばないということでしょうか。

投稿: 読者 | 2010/09/27 11:40

Good day!This was a really splendid blog!
I come from endland, I was fortunate to find your website in google
Also I get a lot in your topic really thank your very much i will come again

投稿: bet365 | 2010/09/27 20:09

上場後初となる株主総会が来る10月7日に招集されている由。通常、権利日に株主名簿に登載された株主以外に投票権はないが、しかるべきファンドか信託機関等に普通株を預託している実質株主(Beneficial Holders)については、しかるべく議決権を行使できるという趣旨も招集通知には書かれている。
ならば、名義書換手続き中うんぬんの話が本当なら、日本在住の株主にもなんらかの沙汰があってしかるべきだ。
それにしても、”株主”に最低限の決算の説明くらいあったのか?また、投資家へ名義書換すべき株がわずか200万株(たかだか2000万円相当)であろうはずもない。
もっと根本の問題として、増田が現在でもFrontier Oneの持株をコントロールしていて、投資家に無断で第三者に売却したという筋書きにも疑問を感じる。すでに清算ずみで、名実共JWWaechterの所有となっている可能性もあろう。
いずれにしろ、増田が今後どうなるかに関係なく、指をくわえて待っていれば、投資金は確実におしまいになる。このさい、どのみちダメ元だから、株主としての権利が侵害されていると、証券取引所か監督機関に苦情を送ってみる、という方法も考えられる。まとまった件数を出し、現地報道機関にも情報提供すれば多少とも効果はあるのでは?
http://www.osc.gov.on.ca/documents/en/Investors/frm_20100818_complaint_en.pdf

投稿: 餐鱒 | 2010/09/27 22:40

Arius3D投資の顛末記 のブログ主です。

資金集めの方策を絶たれた増田が投資家の所有であるはずのアリウス株を売却し生活費やらを賄っている様子がうかがえますね。

元々詐欺のステージを提供してもらい集めた金額の半分を上納金として納め、形ばかりの(株)を分けてもらっていた。
生活にも窮するため(株)をさしだして幾ばくかの金銭を得た様に私の目には映る。
ただでさえ雀の涙の様なアリウス株の値段ですがその半分5分の1とかで差し出したように思えてならない。


まぁ鵜飼の鵜ですなぁ増田は。


投稿: 顛末記のブログ主 | 2010/10/08 21:32

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