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2011/02/24

ハワイに潜伏する増田俊男氏の土壇場 〔サンラ・ワールド事件〕

Mvs3 きょう24日は、警視庁の捜査を逃れて昨年9月からハワイに潜伏しつづけている増田俊男氏が、悪質ファンドを一部清算することを出資者に約束していた日だ。

このファンドは、増田氏が妻の経営する投資顧問会社『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)を募集・勧誘の窓口として、日本の投資家から巨額の資金を集めた複数の“商品”のなかの一つ。『アリウス3D社』(Arius3D Corp.)という、カナダにある小さな小さなIT会社への投資を名目にしたもので、増田氏らはこのファンドだけでも約50億円もの資金を集めていた。警視庁が、昨年の2月に金融商品取引法違反の疑いでサンラ・ワールド社の事務所や増田氏の自宅などを家宅捜索し、現在も捜査の対象としている被疑事実が、この「アリウス3D社投資ファンド」だ。

増田氏らは、アリウス3D社が未公開会社だった'00年ごろから「上場すれば何十倍になる」などとうたい、同社株に1株1ドル以上の値をつけて出資金を集めてきた。よくある「未公開株詐欺」と酷似した商法だったが、警視庁が家宅捜索を行った直後、アリウス3D社はカナダのネット株式市場に「CPC」という特殊な方式で、奇跡的に上場(正確には上場会社との合併)を完成させる。

市場取引開始後のアリウス3D社の株価は、8セントから22セントのあいだを推移しており、日本の出資者に売りつけたときの1ドル以上に達する見込みはほとんどない。「何十倍になる」との募集時のフレコミとは大違いだが、それでも上場は果たしたのだから、「IPO詐欺ではない」ということになるのかもしれない。しかし、たとえ紙くず同然となったとはいえ、日本の出資者の持分の株式を持ち逃げしてしまっては、やはり詐欺性を疑われることになる。

それを意識してか、増田氏は昨年の9月と11月に潜伏先のハワイから一部の出資者に宛てて、アリウス3D社の株式の名義を書き換える旨の通知と確認書を送った。ケイマン諸島籍のペーパー・カンパニーの名義になっている日本のファンド出資者の持分約4000万株のうちの20%を、出資者の名義に変更するというものだ。その期日が、きょうだった。

だが、名義変更の通知は、アリウス3D社ファンドに出資した全員には送られていない。また、増田氏がハワイで運営するファンド出資者向けのサイト<INVESTORS SERVICE CENTER>で告知されたことが一度もないことからも、「名義変更通知」の発送は警察の捜査を意識した「既成事実づくり」だった可能性もある。

いずれにしても20%のうちの半分にあたる約400万株は、すでにケイマン諸島籍のペーパー・カンパニーから第三者へ無断売却されている疑いが濃厚なことは、これまでに<NEWS RAGTAG>で伝えてきた。人手に渡ってしまったものは、出資者に名義を書き換えることはできるわけもない。

【関連記事】国外へ逃げながら「警視庁」をコケにする増田俊男氏「Arius3D」株の被害者持分を再び無断売却 〔サンラ・ワールド事件〕

はたして増田氏は、この苦境をどのような「虚言」で切り抜けるつもりなのか。「残りのアリウス3D株を売却した資金を持って、第三国へ逃げるつもりなのでは」との見方をする被害者も少なくない。

<円天巨額詐欺事件>では、きのう東京高裁が「L&G」元会長の波和二被告の控訴を棄却。「警察の強制捜査がなければ、出資金は返済できた」などとした無罪の主張を退け、懲役18年とした1審の東京地裁判決を支持する判決を言い渡した。

きょうを過ぎれば、増田氏は「警視庁のせいで、株の名義変更ができなくなった」とは言えなくなる。

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2011/02/23

中国の人権派弁護士も来日する「冤罪研究会」で悪質業者から2億円を荒稼ぎした「ニッポンの人権派」佐藤博史弁護士が講演

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20日、中国広東省広州市で<中国ジャスミン革命>のデモ集会に参加しようとしていた民主化運動活動家の劉士輝氏が、数名の暴漢に襲われて重傷を負う事件があった。頭から麻袋を被せられ、文字どおりの“袋叩き”にされた劉氏は警察に被害を届けたが、受理されなかったという。

劉氏は以前、人権問題で活躍する弁護士だった。しかし、全面的な民主化を求める『08憲章』に署名したことで公安当局から監視を受け、'09年に弁護士資格を剥奪されていた。

社会主義の国では、厳しい弾圧と闘う覚悟がなければ人権派は務まらない。そんな中国から人権派弁護士が来日し、28日(月)に早稲田大学で開かれる<我々はどう冤罪と向き合うべきか―足利事件を再検証する―>と題するイベントにコメンテーターとして参加する。それを迎えるメイン講師を、あの“ニッポンの人権派”佐藤博史弁護士が担当するという。

同大学法科大学院教授で、<足利事件>で菅家利和氏の主任弁護人として「時の人」になりかけた佐藤弁護士は、「悪質商法の守護者」としてもその名を知られる弁護士だ。

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詐欺的な悪質ファンドで200億円を超える資金を集め、警視庁が金融商品取引法違反の疑いで捜査中の『サンラ・ワールド社』から、佐藤弁護士は約2億円もの報酬等を得ていた。その稼ぎの源泉は、いうまでもなく悪質商法によって得られた「汚れたカネ」である。

数多の被害者の人権を踏みにじることで暴利をむさぼった弁護士が、いまだになんの咎めも受けずに、日本を代表する人権派としてキーノートスピーチをぶつ。それは、身をていして人権救済に取り組む中国の人権派弁護士を冒涜するようなイベントといえる。

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2011/02/16

警察が「1000人に銃を密売」とでっち上げた拳銃密輸密売『冤罪』事件で国家賠償訴訟 〔神戸地裁〕

米国オレゴン州で雑貨販売業『US-MART』を経営していた和田晃三氏(52歳)が、銃刀法違反などの疑いで兵庫県警に逮捕されたのは、'06年1月のことだった。兵庫県警は'02年9月から、他府県警察と共同して『US-MART』の顧客約50人の自宅や職場などを家宅捜索し、和田氏が米国からインターネット・オークションを通じて販売した100丁以上の<無可動銃>を「真性拳銃」として押収していた。

無可動実銃 - Wikipedia

<無可動銃>とは、実銃(真性銃)の発射機能を破壊した装飾品だ。基準に沿った加工が施され、通関検査に合格して輸入されたものは、「模造銃」とおなじに扱われる合法品。輸入後に不正な改造などがされないかぎりは、所持や販売が罪に問われるものではない。『US-MART』の“商品”も、和田氏が事前に大阪府警から警察庁の認定基準に沿った指導を受けて制作し、税関職員と警察官の厳しいチェックを受けて適法に輸入された<無可動銃>だった。

逮捕後、銃刀法違反などで起訴された和田氏の「無可動銃の輸入販売」について、神戸地裁の1審判決は有罪としたが、'09年1月に大阪高裁の控訴審判決で逆転<無罪>となる。その後、検察側は控訴せず、<無罪>が確定している。「あくまで合法品の輸入を目指しており、被告(和田氏)に違法な『けん銃部品』という認識がなかった」というのが、確定判決の認定した事実だった。

この<US‐MART事件>の「冤罪」被害者のひとりとなった和田氏が、兵庫県を相手取り、300万円の国家賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こしていたことがわかった。

和田氏は、「無可動銃の輸入販売」とは別の銃刀法違反事件で懲役7年の実刑判決を受けており、現在は神戸刑務所に服役中。獄中からの提訴となったこの裁判は、<約50人>に対して行われた合法的な「無可動銃の販売」を組織ぐるみで<1000人>を相手にした「拳銃の密輸密売事件」にでっち上げ、虚偽のマスコミ発表をした警察の責任を問うものだ。

逆境のなかで、再び『US-MART』顧客の名誉もかけた闘いをはじめた和田氏から、今回の国賠請求訴訟の訴状が届いた。全文を掲載しておく。

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国賠訴訟の次回の口頭弁論は、5月13日(金)午前10時から、神戸地裁227号法廷で開かれる。

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<US‐MART事件>のこれまでの経緯については、『週刊現代』(2009年3月7日号)と<NEWS RAGTAG>の過去記事を参照してもらいたい。

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〔関連記事〕「自殺者」まで出した警察の不当捜査 US‐MART事件Ⅰ

〔関連記事〕米法廷に提出された「証拠ビデオ」公開 US‐MART事件Ⅱ

〔関連記事〕合法通関の証拠書類 US‐MART事件Ⅲ

〔関連記事〕「原告勝訴」でも原告が納得できない『テレビ朝日』名誉毀損訴訟の不当判決 US‐MART事件Ⅳ

〔関連記事〕警察が「拳銃密輸・密売事件」にでっち上げた『US-MART事件』最後の逮捕者に判決

〔関連記事〕『US-MART事件』和田晃三被告に懲役10年の実刑判決「神戸地裁」

〔関連記事〕無可動銃販売を「1000人に銃密売」と報道の名誉毀損訴訟『テレビ朝日』が逆転勝訴〔東京高裁〕

〔関連記事〕警察がでっち上げた「拳銃大量密輸・密売事件」控訴審で逆転「無罪」 US-MART事件

〔関連記事〕自殺者まで! 古舘伊知郎『報ステ』の愚 [週刊現代]

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2011/02/11

警察官が拳銃を撃てば治安は守られるのか

栃木県警の平田学巡査長(35歳)が職務上の拳銃の発砲で中国人男性を死亡させ、特別公務員暴行陵虐致死の罪に問わていた「付審判」で10日、宇都宮地裁は<無罪>を言い渡した。

平田巡査長は、鹿沼署真名子駐在所に巡査として勤務していた'06年6月23日、「不審者がいる」との通報をもとに、栃木県上都賀郡西方町の路上で2人組の男性を発見する。職務質問しようしたところ、2人は逃走。パトカーで追跡した平田巡査長が追いつくと、2人のうち羅成(ルオ・チェン)氏(当時38歳)が長さ1メートルほどの竹の棒を振り回し、さらに手にした直径約19センチの石を振り上げた。平田巡査部長は拳銃1発を撃つ。 銃弾を下腹部に受けた羅氏は、搬送先の病院で死亡した。

付審判は、この発砲が警察官職務執行法の正当行為にあたるか否かについて争われてきた。被告側は「(羅氏は)宝珠(石灯篭の頭の部分)を被告の頭に振り下ろそうとした。生命の危険があった状況で、正当防衛が成立する」と無罪を主張。それに対し、検察官役の指定弁護士は「警棒の使用や威嚇射撃でも対処できた」として昨年12月、平田巡査長に懲役4年を求刑していた。

判決のいかんによらず、警察官の職務上での行為の妥当性が、公開の法廷で争われたことの意義は大きかったといえる。警察官による人権侵害や職権の濫用があったとしても、その処分の判断は透明性に欠け、真実が表面化しにくいものだからだ。

仮に、警察官が過失や不正をおかしたとして、それを調べるのは警察である。庇うのが自然の状況にあって、調査や捜査のプロセスは不透明ときている。警察捜査の「密室性」は、冤罪の温床として、たびたび批判される問題だ。一般の被疑者は、逮捕されると警察の施設である留置場に勾留され、部外者の監視のない状況で尋問を受ける。そこで警察に偏った見込み捜査があると、被疑者は身柄の拘束の苦痛や厳しい尋問に耐えられず、虚偽の自白をしてしまうことがある。その裏付け捜査は、自白と整合しない不都合な証拠や証言は排除または歪曲されて、ひたすら被疑者を<クロ>にするための作業に邁進。そんな「冤罪の構図」があって、あの<足利事件>では、栃木県警が無実の菅家利和氏を犯人に仕立て上げてしまったわけだ。

ときとして、<シロ>を<クロ>にしてしまう警察捜査の「密室性」は、逆の方向にも作用し得るものであることは言うまでもない。そして<シロ>を<クロ>するよりも、<クロ>を<シロ>にすることのほうが、はるかに簡単だ。自白を強要する“落としのテクニック”は不要。起訴後の公判で供述を翻されるおそれもないし、それ以前に逮捕もせず、起訴もされないように内部調査で決着をつけることも可能だ。

不祥事の発覚を抑えよとする組織防衛の意思。身内のかばい合い。そして、捜査の「密室性」。警察には、そんな「隠蔽の構図」がある。ともすれば、警察の捜査権濫用や検察の起訴便宜主義などによる“逆冤罪”をまねきかねないだけに、警察官の職務に社会の監視の目は厳しくあらねばならない。

元警察官から、こんな話を聞いたことがある。警察官が拳銃を暴発させて一般市民を負傷させた事件で、仲間の警察官が深夜に事件直後の現場へ赴き、鉄の棒を使ってアスファルトの路面にキズをつけたという。発射された弾が道路に跳弾して当たったことにすれば、銃口が下を向いていたことなり、暴発させた警察官の過失責任がいくらか軽くなるからだ。こういう不正があったとしても、市民には、それを知るすべもない。

平田巡査長の発砲行為をめぐっては、県警は事件の翌月に「正当防衛だった」と発表し、早々と幕引きをはかっていた。この事件には、発砲の瞬間を目撃した証言者は誰もいない。もう一方の当事者は死亡している。「正当防衛」を証明するものは、状況証拠と平田巡査長の証言のみだったが、否定する証拠もなかった。

ここで誰も疑義を呈さなければ、県警の判断で一件落着となっていた。だが、羅氏の遺族が事件翌年の8月、「発砲は過剰な防衛行為だった」として特別公務員暴行陵虐致死の疑いで宇都宮地検に告発。同時に、栃木県を相手に約5000万円の損害賠償を求める訴訟を宇都宮地裁に提起する。これを受けて宇都宮地検は'08年7月、県警と同様に「正当防衛が成立する」として、不起訴処分とした。また民事でも、宇都宮地裁は「発砲を必要とする相当の理由があった」と認定し、遺族の請求を棄却した(東京高裁で控訴審が係属中)。その同月、同地裁が遺族の請求を認めた付審判も、今回の<無罪>判決だ。

遺族の訴えは、ことごとく司法・捜査機関に退けられてきた。しかし、裁判が開かれていなければ、明らかになっていない事実もあった。

たとえば、羅氏が振り回した「竹の棒」が直径1センチほどの笹竹(植木の支柱らしい)だったこと。発砲の時点で、2人の距離が1メートル程度あったことなどだ。

釣り竿か「教鞭」のような細い笹竹でも、振り回されて身体に当たれば、それは確かに痛い。宝珠のほうはというと、頭にめがけて振り下ろすには、やや距離が足りないように思える。投げつけられて、命中すればケガはする。しかし、その重量は約2.8キロ。そう素早くは投擲できない。ほんのちょっと、走って逃げれば射程圏を脱することもできそうだ。

それだけでは、事件が起きた状況をイメージしにくいだろうが、わかりやすい画像があった。

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2011/02/09

【イベント情報】 働く女性のための交流イベント 〔BPEC女性リーダーズ会議〕

2月26日と27日の2日間にわたり、「BPEC女性リーダーズ会議 ~働くことを変える~」と題したイベントが、「労働相談情報センター・大崎」(東京都品川区)で開催される。

働く女性の全国センター」の主催によるもので、1日目は不当解雇などをめぐり、イタリアの高級ファッションブランド<PRADA>の日本法人「プラダジャパン」との裁判を争ってきたボヴリース里奈さんらによるパネルディスカッション。2日目には、労働運動を描いた米映画「レイバー・ウィメン」(監督:レニー・タジマ/2003年)が上映される。参加には、事前の申し込みが必要。

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