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2011/07/31

岐阜〔ボトックス訴訟〕眼科医院に「保健所」が2度の立ち入り調査で「カルテ」記入漏れなどを指導していた

岐阜市早田栄町の医療法人社団黎明会『高橋眼科医院』(高橋捷允院長)が、「ボトックス注射を受けた際に漏れた薬液が眼に入り、角膜炎や視力低下などの後遺症が生じた」とする元患者と名古屋高裁で争っている訴訟の控訴審のなかで、同医院が「岐阜市保健所」から立ち入り調査を受けていたことが明らかになっている。

この控訴審で証拠提出された岐阜市保健所作成の<相談内容報告書>によれば、調査が実施されたのは'09年8月26日と'10年8月26日の2回。カルテ(診療録)の記載事項について確認が行われた'10年の調査では、「記入漏れ」や「事務員、看護師による記入」などの問題があったことが報告されていた。

岐阜市保健所の調査の端緒となったのは、高橋眼科医院と民事訴訟を争ってきた元患者のA子さんが提供した情報だった。

A子さんは'08年10月から、<ボトックス>の注射液が眼に入る医療事故があったとして、同保健所に相談していた。それと並行し、高橋眼科医院との話し合いを試みる。しかし、医院側の代理人となった森川幸江弁護士(岐阜県弁護士会)から「訴訟を起こしたら和解する」と提言され、A子さんは岐阜地裁に訴訟を提起。'10年7月に同地裁判決で請求を棄却され、名古屋高裁に控訴していた。

この裁判の過程で、医院側から提出された書証をもとに「カルテが改ざんされている」として、A子さんは岐阜市保健所に確認を求めた。2度目の立ち入り調査で同保健所が、カルテの記入漏れなどで改善指導を行うにいたった背景には、コンプライアンス意識の低さがあったようだ。

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高橋眼科医院が、A子さんに施した診療について岐阜市(国民健康保険)に医療費を請求した'08年8月分のレセプト(診療報酬明細書)には、<ヒアレイン点眼液>3瓶が処方された記載がある。だが「国保診療録」(カルテ)の同月6日の記録には、それがなかった。岐阜市保健所がカルテの記入漏れを確認し、改善の指導をしたこの部分で、A子さんは「改ざん」の疑いを指摘している。

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レセプトの<傷病名>の欄には「(3)両表層性角膜炎」の病名が記載されているが、カルテではA子さんの眼の角膜については、ドイツ語の走り書きで「異常なし」と明示されているからだ。医院側が控訴審で提出した「準備書面(1)」にその和訳が示されており、「Cornea(角膜)Klar(異常なし)」という意味になるらしい。さらに同書面の末尾で<両目染色しても染まらなかったので、角膜や結膜に傷はなかった。角膜に涙がのっている時間も7秒で、これも異常なし>と明記しているのだが、この日の診療病名をレセプトには<両表層性角膜炎>と、高橋眼科医院は記入している。

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ちなみに、レセプトに3瓶を処方したことが記され、カルテには省かれていた<ヒアレイン点眼液>は「角膜上皮細胞の接着、伸展を促進し、角膜上皮の創傷の治癒を促進」するための目薬だ。「角膜に異常なし」としたカルテの記入に疑問が残る。

また、岐阜保健所は2度目の立ち入り調査で、事務員と看護師がカルテの記入をしていたことを確認していた。これは、カルテ1枚目の<傷病名>の欄に、複数の筆跡がみられることは容易に判断できる。そして、この上から4列目と5列目の<両涙液分泌減少症>と<左兎眼症>については、高橋眼科医院で診断された事実のない病名であり、カルテが改ざんされた証拠だというのがA子さんの主張だ。

医院側とA子さんの、どちらの言い分が正しいのかについては、今後は民事と刑事の双方で判断されることになる。

しかし、それ以前に、改ざんや隠蔽の行為を疑われかねない公文書(レセプト)とカルテの不整合は、医療機関としてのコンプライアンスのあり方が問われて然るべきだろう。

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2011/07/29

「常葉菊川高校」野球部の“イジメ暴行”で「静岡県警」が実況見分した当日の動画 〔YouTube〕

静岡県警菊川警察署は今月8日、「常葉学園菊川高校」野球部のグラウンドと寮の2ヵ所を、暴行などの被害を訴えた少年らの立ち合いで実況見分している。「週刊文春」が7月21日号で報じた甲子園優勝校<特待生イジメ>問題で、県警が捜査に着手した当日の取材映像をYouTubeにアップロードした。

【関連記事】「週刊文春」の取材に“コワモテ”の(自称)元警察官を対応させた学校法人のダークサイド 〔常葉学園〕2011/07/13

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2011/07/28

「日弁連」と「静岡弁護士会」を相手取った「本人訴訟」きょう結審 〔横浜地裁〕

横浜市内に住む女性が、静岡県弁護士会に所属する弁護士の虚偽告発によって警察に逮捕されたとして、同会と日弁連(日本弁護士連合会)に160万円の損害賠償などを求めた訴訟の第3回口頭弁論が、きょう横浜地裁であった。

この弁論で佐藤哲治裁判官は、審理の終結を宣言。原告の女性は異議を申し述べたが、佐藤裁判官は認めず、わずか3回の期日を開いただけでスピード結審させた。

静岡弁護士会の訴訟代理人には、同会の齋藤安彦会長が就任したはずだったが、けっきょく一度も出廷しないまま審理終了だ。

「何度も(虚偽告訴された)弁護士の懲戒請求をしましたが、弁護士も日弁連も、処分しようとはしませんでした。だから、民事の法廷に持ち込んだのに、門前払いされたのも同然の結果になりました。私たち一般人が、弁護士の責任を追及することを、司法制度が阻んでいるとしか思えません」

憤りを隠せない様子で、原告の女性は佐藤裁判官の不公正な訴訟指揮を批判した。近く横浜地裁に対し、弁論再開の申し立てをするという。

【関連記事】「懲戒請求」の“報復”か!? 「虚偽告発」を疑われた弁護士の管理責任を“冤罪”被害女性が「日弁連」に問う訴訟はじまる 2011/06/05

弁論が再開されなかった場合、この訴訟の判決期日は9月12日午後1時10分に横浜地裁607号法廷で予定されている。

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2011/07/27

ボトックス「医療過誤訴訟」を検証する② 「添付文書」記載事項とインフォームド・コンセント(説明と同意の義務)に違反した場合の医療者の責任

シワ取りなどの手軽な「プチ整形」として近年、美容外科の分野でも急速に普及したA型ボツリヌス菌毒素製剤の<ボトックス>注射。その安全性の高さを宣伝する医院も少なくないが、毒性を弱めて調整された製剤とはいえ、ボツリヌス菌毒素(ボツリヌストキシン)は猛毒の神経毒だ。この毒素の中毒症状は、めまいや頭痛のほか、視力低下、かすみ目、複視(二重視)などの眼症状。発語障害や嚥下(飲み込む行為)障害などの自律神経症状や、四肢の麻痺などが挙げられ、致死性も高い。

それだけに<ボトックス>は厳重な承認条件のもとに、所定の講習を受けた<資格医師>のみしか使用してはならず、さらに製薬メーカーの<添付文書>に従った正しい治療と処置が行われる必要がある。

岐阜県に住むA子さんは、'08年にメージュ症候群(眼瞼痙攣)の治療でされた<ボトックス>注射で後遺症が生じたとして、医療法人社団黎明会『高橋眼科医院』(岐阜市早田栄町)を相手に200万円の損害賠償などを求める控訴審を名古屋高裁で争っている。

高橋眼科医院で、A子さんが<ボトックス>注射を受けたのは計3回。このうち'08年6月13日と同年10月3日の2回で、眼輪筋への注射時に漏れた薬液が眼に入ったが、医師が適切な処置をしなかったことから<後遺症>が生じた、というのがA子さん側の主張だ。眼に<ボトックス>が入る“事故”の存在の有無については、いまも控訴審で争われている。しかし、医院側が<添付文書>の記載に従う義務を怠っていた事実は、すでに1審で明らかになっているのだ。

<添付文書>には、「重要な基本的注意」の(2)の項に<本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する>と明記されている。文中の「次の事項」とは、投与(注射)後に体調の異変が生じた場合の注意などについて書かれているが、この「重要な基本的注意」を医院側は守らなかった。<ボトックス>を注射するにあたって、A子さんに何の説明もせず、<同意書>もとっていないのだ。

「重要な基本的注意」に違反したことについて、医院側の主張は「『メージュ症候群で3年前から東京の清澤眼科医院で治療を受けており、『ボトックス』についてはよく知っているから、説明はいらない』と(A子さんが)述べ、ボトックスを注射する位置まで指定した」という、あきれたものだった。A子さんは「事実と違う」と反論しているが、仮に医院側の主張が事実だったとすれば、それはそれで問題だろう。

他医院からの紹介状も提示しない患者が自己申告した病名を鵜呑みにして、その指示に医師が無批判に従って治療にあたれば、医療事故が山ほど起きるに違いない。

ところが1審の岐阜地裁判決で内田計一裁判官は、この部分について医院側の主張をまるごと採用し、<注射の前にボトックス治療について説明しなかったとしても、説明義務違反があったとは認められない>と判示したのだ。

医療理念と、<薬事法>第52条で定められた公的文書である「医療用医薬品添付文書」の法的根拠を、まるで無視してしまっている。

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2011/07/26

【イベント情報】京都教育大学「集団準強姦事件」民事判決の問題点を考える緊急集会 〔大阪〕

女子学生に集団で性的暴行を加えたとして逮捕され、不起訴処分となっていた「京都教育大学」の男子学生6名のうち4名が、大学を相手に起こした民事訴訟で無期停学を無効とした京都地裁判決を問題視した女性人権団体が来月、大阪で緊急学習会を開催する。

京都教育大事件地裁判決を問う8.7 緊急学習会

日 時:2011年08月07日 (日) 13時30分~16時00分

会 場:大阪ドーンセンター地下1階 多目的室
 
講 師:養父知美弁護士(大阪弁護士会) 

参加費:ネットワーク会員500円、非会員1000円

主 催:キャンパス・セクシャル・ハラスメント全国ネットワーク(関西ブロック)

事件があったのは'09年2月25日。京都市中京区の居酒屋の4階で開かれた<体育領域追い出しコンパ>の2次会から、京都教育大学の9名の男子学生が酒に酔った女子学生1名を連れて抜け出し、同居酒屋の空き室に侵入。そこで女子学生に集団で性的暴行を加えたとして、見張り役となっていた3名を除いた6名の男子学生を<集団準強姦>の疑いで、事件から約3ヵ月後の6月1日に京都府警が逮捕する。しかし、被害者の女子学生が示談に応じて被害届を取り下げたため、京都地検は同年6月22日に6名を処分保留で釈放。同月26日、全員を不起訴処分とした。

この事件で大学側は、男子学生が逮捕される以前の'09年3月31日、女子学生の被害申告にもとづいて性的行為を行った学生6名に無期停学、見張り役の3名を訓告の処分としていた。これを不服として、無期停学とされた4名が大学に処分の取り消しなどを求めた民事訴訟の判決が、京都地裁であったのは今月15日。杉江佳治裁判長は、原告の学生側の請求を認めて停学処分を無効とし、大学側に1名につき10万円の慰謝料の支払いなどを命じた。

女性人権団体<キャンパス・セクシャル・ハラスメント全国ネットワーク>が、この京都地裁判決を受けて緊急集会を開くのは、「集団準強姦事件ではなかった」とした認定に反発したからだろう。杉江裁判長の「(性的行為には)女子学生の明確な同意があったというべき」との判示について、<学習会>の呼びかけ文に「性暴力の現実を見誤ったものではないかと危惧しています」と遺憾の意を記している。

ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)

裁判所が、事実認定を誤ることはある。しかし、<学習会>を主催する女性人権団体の発起の趣意のほうもまた、心もとない。問題提起の基礎となるべき、肝心要の判決の内容も「新聞等の報道によると」と、呼びかけ文に書かれている程度でしか把握できていないようだ。

6対1の性的行為があったことは、この裁判では争いのない事実だった。問題は、その行為に同意があったか否かだが、真実を知るのは当事者のみ。それだけに、第三者が真相を見きわめることは難しい。講師の養父知美弁護士には、ニュースで聞きかじった情報と一般論的な解説だけで<学習会>を終らせないよう、十分な証拠や証言をそろえて事件を検証してもらいたい。

きのうには、強姦罪で1、2審ともに懲役4年の実刑判決を受けていた男性(53歳)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)が逆転無罪を言い渡している。

男性は'06年12月、千葉市内で当時18歳の女性をレイプしたとして強姦罪に問われていた。だが、同小法廷の判決は「被害者の供述は不自然」として、性的暴行などがあったことを示す客観的証拠もなく、女性の供述だけを有罪の根拠としていた下級審の事実認定を覆した。

<痴漢冤罪>や<DVでっち上げ>などとおなじく、女性側の主張を偏重する司法制度に波紋を投げかける異例の判決といえる。

<千葉の強姦事件>被告に異例の逆転無罪…最高裁判決 〔毎日新聞〕

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2011/07/23

増田俊男氏「密着取材」蔵出し動画 Ⅱ 「サンラ・ワールド金融商品取引法違反事件」

<時事評論家>の増田俊男氏と、同氏が実質経営する投資顧問会社『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)が、海外投資を名目に日本の一般投資家から集めた資金は総額で約250億円にものぼる。'99年ごろから、増田氏らがつぎつぎと立ち上げてきた複数のファンドは、いずれも破綻。投資元本の返還はおろか、裁判所が支払いを命じた賠償金も不払いとToshi_masudaなっており、今年4月には増田氏らが金商法(金融商品取引法)違反の疑いで東京地検に送致された。

増田氏らの<サンラ商法>には当初から、虚偽誇大な宣伝や説明義務違反などの問題があり、いずれは破綻して大勢の被害者を生むであろうことが容易に予測できた。さらに違法性の疑いもあったことから、<NEWS RAGTAG>主宰の津田哲也は「財界展望」(現「ZAITEN」)2002年9月号に<「投資の神様」は本当か? 出資法違反も疑われる有名評論家 増田俊男氏が 集めた「四〇億円」>と題した記事を書いている。この記事が名誉棄損にあたるとして、サンラ・ワールド社側の代理人となって、示談交渉に介入してきたのが佐藤博史弁護士(第二東京弁護士会)だった。

これを機に佐藤弁護士は、サンラ・ワールド社と法律顧問契約を結ぶ。以降、'09年7月末までの丸7年、同社の顧問や代理人を務めることで佐藤弁護士が稼いだ報酬等は約2億円だ。そして一方、増田氏らは'02年以降も、怪しげな投資案件を立ち上げて集金活動を継続し、被害総額を膨らませていった。佐藤弁護士はサンラ・ワールド社に投資金の返還を求めた被害者を恫喝するなどして“用心棒”的な役割を果たし、<サンラ商法>に法律家として「適法」との“お墨付き”を与えることで、増田氏らの資金集めを助長する結果を招いたのだ。

Satochanそんな佐藤弁護士が、サンラ・ワールド社の“影の支配者”ともいえる立場から足を洗ったのは、<足利事件>の“冤罪ヒーロー”菅家利和氏が千葉刑務所から釈放された翌月のことだった。それからほどなくして、津田はそれまで7年あまりにわたって闘いつづけてきた増田氏と停戦する。'09年10月から'10年8月までのあいだ、同氏をはじめとするサンラ・ワールド社関係者を取材し、佐藤弁護士が<サンラ商法>を助長してきたことを物語る多くの証拠を入手した。増田氏の証言も、そのひとつだ。

今回、あらたに編集した密着取材の<蔵出し動画>は、金商法違反の被疑事実とされた'07年10月の投資募集について、佐藤弁護士の指導と捜査機関の見解との相違に焦点を絞っている。

増田俊男氏が語った「サンラ・ワールド金融商品取引法違反事件」.wmv(1.8G)YouTube

サンラ・ワールド社が資金集めを継続していた当時、同社側の代理人となっていたのは、佐藤弁護士だけではなかった。'06年末ごろから'09年7月まで、佐藤弁護士が所長の「新東京総合法律事務所」(当時・新東京法律会計事務所)に所属する"イソ弁"として、サンラ・ワールド社側の代理人を務めた木村文幸弁護士がいる。'07年に金融庁と関東財務局が検査に入った際、その折衝に当たったのは木村弁護士だ。 被害者らとの交渉事件と訴訟のほとんどにも、佐藤弁護士とともにサンラ・ワールド社側の代理人に名を連ねていた。

この木村弁護士から暴言を吐かれた、という<サンラ商法>の被害者は少なくない。また、増田氏を取材しようとした記者と、彼は小競り合いを起こしたこともある。ずいぶん威勢のいい青年だったようだが、いまでは佐藤弁護士の事務所を離れ、社会に貢献する仕事もしているようだ。

「木村法律会計事務所」のウェブサイトには、つぎような自己紹介文を載せている。

相続・離婚といった家族事件や、隣家とのトラブル・借金問題などの一般民事事件のほか、特捜事件を含む刑事事件、少年事件、医療事故も多数経験しています。特に子どもの権利に関する事件(少年事件、学校問題など)では、子どもとともに悩みを解決できるよう努めています。

O0363053311123731197子ども好きなのだろうか。ウェブサイトの経歴によれば、現在は第二東京弁護士会の<子どもの権利に関する委員会>の委員をしているらしい。ほかにも、同会の<裁判員裁判実施推進センター>の幹事を務め、<医療事故研究会>に所属しているそうだ。

しかし、'06年に弁護士登録をした彼の弁護士としてのキャリアの大半を占める、佐藤弁護士の"イソ弁"時代の経歴については、まったく書かれていない。

菅家氏の主任弁護人だった佐藤弁護士に師事した「名誉」よりも、サンラ・ワールド社の代理人という「汚名」のほうが重いということか。

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2011/07/22

【イベント情報】医療事故の第三者調査制度の構築と院内事故調査制度の法制化を求める院内集会 〔患医連〕

中立公正な医療事故調査制度の確立をめざす<患者の視点で医療安全を考える連絡協議会>が、内閣総理大臣と厚生労働大臣に対して「医療事故の第三者調査制度の構築及び院内事故調査制度の法制化を求める意見書」を提出し、来週に緊急院内集会を開催する。

日時: 2011年7月26日(火)12:30~13:30

場所: 参議院議員会館 101会議室 
     東京都 千代田区永田町2-1-1
     (東京メトロ永田町駅より徒歩1分)

※事前手続き不要(参議院議員会館1階で入館証渡し)

医療過誤事件で捜索を受けた「品川美容外科」(東京都港区)に捜査資料を漏らしたとして、きょう警視庁は、捜査1課現職警部の白鳥陽一容疑者(58歳)や病院に再就職していた警視庁OBら3人を地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕した。警察OBや、高額報酬をとる弁護士などを抱え込む経済力のある病院側に対し、調査力を持たない患者側が泣き寝入りをすることのない制度の確立が望まれる。

白鳥容疑者「医療事故の第一人者」、アンタッチャブルな「ドクター」 〔産経新聞〕

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2011/07/21

増田俊男氏「密着取材」蔵出し動画 Ⅰ 〔告発・佐藤博史弁護士の責任を問う!〕

増田俊男氏の密着取材で撮りためた未公開動画の一部を、佐藤博史弁護士の『サンラ・ワールド社』顧問時代の“恥ずかしい過去”を盛り込んだ<特別編集版>でYouTubeにアップロードした。

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2011/07/19

金商法違反の疑いで書類送検された「増田俊男の悪質商法」民事訴訟でも「違法性」認定される 〔サンラ・ワールド事件〕

『サンラ・ワールド社』による悪質投資商法をめぐり、同社と経営者の増田俊男氏ら3名が宮城県仙台市在住の女性から約4700万円の損害賠償などを求められた訴訟の控訴審判決が14日、仙台高裁であった。Sendaikousai20110714

増田氏らは、サンラ・ワールド社側に4250万円の支払いを命じた仙台地裁の判決を不服として、昨年11月に控訴。「虚偽誇大な説明等を行っておらず、控訴人ら(サンラ・ワールド社側)に説明義務はない」などと主張したが、仙台高裁の佐藤陽一裁判長は「控訴人らが説明したような(投資案件の)実体があると認めるに足りる証拠はなく、勧誘および説明は利益の大きさや実現の確実性ばかりを強調する一方、投資にともなうリスクを説明しておらず、容認された限度を逸脱した違法な投資の勧誘に当たる」として、控訴を棄却した。

増田氏らの不法行為については、仙台地裁の1審判決でも示唆されていたが、控訴審ではより違法性の判断が強調された認定となっている。

判決文より

投資に伴うリスクを説明することなく,事業の見通しについて虚偽誇大な説明をして投資を煽ってきたもので,この点は,たとえばアリウス3D社が未だ証券取引所に上場していないのに,上場したと誤解を与えるような「祝上場」などとイラストの入った説明会・祝賀会の式次第(甲58)を送付したり,また,前記認定のとおり,サンラ国際信託銀行が平成17年1月にはパラオ共和国から銀行営業許可を取り消されているのに,そのことを知らせないばかりか同年3月以降も配当を行い,引き続き配当が得られると誤信した被控訴人に,同年12月,新たに356万1272円(当時の為替相場)の支出をさせるなどしたことからも明らかというべきである(なお,前判示の各事実によれば,サンラ・コーヒー組合に係る控訴人らの勧誘行為は,不特定多数の者に対し,後日出資の払戻として出資金を超える金額に相当する金銭が支払われることを示して出資金の受入れをしているので,出資の受入れ,預り金及び金利等の取締りに関する法律1条に抵触する疑いがあり,また,サンラ国際信託銀行.SCH及びアリウス3D社に係る控訴人らの勧誘行為は,法の定める登録を受けずに証券業を営むものとして,旧証券取引法2条及び28条に違反する疑いもある。)このように,控訴人らの被控訴人に対する一連の勧誘行為は違法性の程度が強度というべきものであって,被控訴人の投資経験を考慮しても,損害の衡平な分担の観点から,被控訴人の被った損害について過失相殺をすべき事情があると認めることはできない。

サンラ・ワールド社は、悪質投資商法の被害者から提起された多数の損害賠償訴訟に相ついで敗訴していた。「民事の判決が、警視庁の捜査に影響する」と、岩下嘉之弁護士からアドバイスされたらしく、負けた裁判のすべてについて控訴する。だが、今年4月、警視庁は増田氏らを金融商品取引法違反の疑いで東京地検に送致。控訴審は連戦連敗となった。控訴審で弁護士費用をムダに使わず、裁判所の命令が確定した賠償金の支払いに充てるべきだったのではないのか。

ところが増田氏は賠償金を踏み倒し、必死で逃げ隠れしながら、いまも<増田俊男の小冊子>なる自家製冊子の通信販売などの商売をつづけている。<時事直言>に書かれた冊子の最新号の宣伝文句は、<船井幸雄先生にもお褒めいただけると確信しています>だ。

厚顔無恥もはなはだしい。

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2011/07/15

「常葉菊川高校」野球部“イジメ暴行事件”被害相談の受理票を開示 〔静岡県警〕

甲子園優勝校『常葉学園菊川高校』野球部の上級生部員から暴行などのイジメを受けたとして、2年生部員の保護者が6月24日に静岡県警菊川署生活安全課へ被害を届け出ていた件について、情報開示請求にもとづく<被害相談等受理票>の写しが交付された。

この相談をもとに菊川署は7月8日午前、常葉菊川高野球部のグラウンドと寮の実況見分を実施。同日の午後に、4件の暴行と1件の窃盗、佐野心部長の被害少年に対する飲酒の強要の疑い1件の計6件の被害届を受理した。

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受理票の<相談等の内容>に記載されているように、常葉菊川高を経営する学校法人<常葉学園>法人本部総務部課長補佐の小野田勝氏が今年5月、「イジメはなかった」とする“調査結果”を被害少年の保護者に報告したことが問題を大きくする発端となっている。小野田氏は「元刑事」を自称し、「週刊文春」の取材に対して“記事つぶし”の交渉に乗り出した人物でもある。本当に警察OBなのかどうかについては、いまのところ確認できていない。

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2011/07/14

甲子園優勝校「常葉菊川高校」野球部の“イジメ・飲酒強要”問題で被害少年の保護者が「日本高野連」に処分求める

静岡県警が今月8日に実況見分を行った『常葉学園菊川高校』野球部のイジメ問題をめぐり、暴行や飲酒強要の被害を訴えている2年生部員の保護者が12日、同校野球部に対する厳正な処分を求める書面を<日本高野連>へ送っていたことがわかった。

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【関連記事】「週刊文春」の取材に“コワモテ”の(自称)元警察官を対応させた学校法人のダークサイド 〔常葉学園〕

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2011/07/13

「週刊文春」の取材に“コワモテ”の(自称)元警察官を対応させた学校法人のダークサイド 〔常葉学園〕

<センバツ 甲子園優勝校「特待生イジメ」警察が捜査に着手!>と題し、きょう発売の「週刊文春」(7月21日号)が、『常葉学園菊川高校』野球部のスキャンダルをスクープ。同校野球部で、暴力のともなう日常的なイジメがあったことを報じている。

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上級生の部員からイジメを受けていた2年生の被害少年は、先月に母親をともなって静岡県警菊川署に暴行などの被害を相談していた。その捜査で同署が、第93回全国高校野球静岡大会が開幕する前日の7月8日午前、常葉菊川高のグラウンドと野球部寮の2ヵ所の実況見分を行ったことは、現地で取材していた私も確認している。

被害少年と母親は、その日の午後に菊川署へ出頭。上級生の4名の部員から受けた4件の暴行と、私物の窃盗1件。さらに佐野心部長から飲酒を強要されたとする件の計6件について、同署の生活安全課に被害届を提出し、受理されたという。

この常葉菊川高野球部に噴出したスキャンダルについて、くわしくは「週刊文春」の記事を読んでもらいたい。ともあれ、この問題を取材して強く感じたのは、常葉菊川高の経営母体である学校法人<常葉学園>の危機管理能力の低さだ。

<常葉学園>を代表して「週刊文春」の取材に応じたのは、<小野田勝>と称する60がらみの男性だった。

「この件の取材は、本部が対応する」として、常葉菊川高の大石富之校長から紹介された<小野田>氏が、取材の面会場所に指定したのは「本部」ではなく、なぜかJR東静岡駅近くの「コメダ珈琲」。そこで、いかめしい顔つきをして、居丈高に待ち構えていた“コワモテ”の人物が「小野田」と名乗った。しかし、彼は名刺も出さず、ろくに自己紹介さえしない。教育機関を代表して、マスメディアの取材に応じる態度としては、あまりにもぞんざいだ。

しかも威圧的な態度で、私と「週刊文春」の記者に向かって「記事にするつもりなら、事前に『責任をとります』と一筆書いた書面を差し入れてもらいたい」と、いきなりわけのわからない要求をしてくる。「報道の自由に反します」と突っぱねると、こんどは、とうてい成立するはずもない“取り引き”を持ちかけてきた。記事にしなければ、ほかのネタを提供する、と<小野田>氏はいうのだ。

けっきょく<小野田>氏なる人物は、最後までスポークスマンとしての役割を果たすことはなかった。ひたすら、記事をつぶすための“交渉”を試みようとしていた。そんな<小野田>氏が、自己アピールするのが「元刑事」という自称だ。 しかし、どこの都道府県の警察にいたのか、何度も尋ねてみたが、「それは言えない」と頑なに口をつぐむ。<常葉学園>で所属する部署を問うと、「危機管理の担当」とだけ答えた。まったく、「怪しい」としかいいようがない。

<小野田>氏は、今回の問題の被害少年の両親と接触していたことから、あとで彼の名刺を確認することができた。その名刺には、学校法人 <常葉学園>の「法人本部総務課長補佐」の肩書きと、「小野田勝」の名前が刷り込まれている。

「元刑事」を自称しているが、どこの警察のどの部署に、いつまで所属していたのかも不明。仮に本物の「元刑事」だったとしても、胡散くさいことに変わりはない。

危機管理の職といえば、“警察官崩れ”の定番の職業だ。現職時代に培ったコネや経験を生かしたところで、しょせんは、なんらの職権もない<トラブルシューター>。元の職業をチラつかせば、反社会勢力対策などには多少の効き目はあるのかもしれないが、ジャーナリストに対して元警察官の威嚇は通用しない。かような人物をオモテに出せば、イメージを悪くさせるばかりか、反感を買う。むしろ、逆効果でしかないのだ。

まともな企業や団体なら、マスメディアが正面から取材を申し入れれば、関係部門の責任者や広報担当者が事務的に対応するのが通例。危機管理担当の自称「元刑事」を“暗躍”させるなど、まずあり得ないことだ。

元警察官の威力を過信してしまっているのだろうか? スキャンダルを取材する記者を相手に「もみ消し工作」を図り、みずからの組織の“暗黒面”を露呈させてしまうのだから、<常葉学園>の危機管理は自滅的とさえいえる。

Kikugawa_sho実際、野球部のイジメ問題に<小野田>氏が首を突っ込んだことが、警察沙汰になるまで事態を悪化させた一因となったようだ。

菊川警察署

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2011/07/04

佐藤功行弁護士が代理人の「DVでっち上げ離婚訴訟」控訴審の口頭弁論 〔東京高裁〕

「DV(ドメスティック・バイオレンス)被害を受けた」などとして、妻が別居中の夫を相手に離婚や2子の親権などを争った訴訟の控訴審で、7月14日に口頭弁論が東京高裁で開かれる。

妻が提訴したのち、夫側が反訴したこの離婚裁判は、水戸家裁龍ヶ崎支部で争われた1審で原告(反訴被告)の妻側が敗訴している。それは、2子の親権者を夫と定めたうえ、妻に養育費と慰謝料の支払いを命じた異例の判決だった。裁判所が本訴原告の妻側に、とりわけ厳しい判決を言い渡したのは、虚偽の訴えを起こしたことに対する懲罰的な意味を含んでいたのかもしれない。

妻側は、7件の具体的な夫の暴力行為を離婚理由として提訴していた。が、それらのすべてについて、塩田直也裁判官は<信用することはできない>などとして認めず、<被告と原告との婚姻関係は,原告の被告に対する暴力や遺棄により破綻しているものと認められる>と判示。妻側の請求とは逆に、夫に対する「妻の暴力」と、根拠もなく子供に会わせないようにするなどの「悪意の遺棄」を認定しているのだ。

ふたりの幼い子どもを連れ、無断で家を飛び出してしまう以前の妻は、家にこもってインターネットに明け暮れていたという。自身のブログを運営し、また<Yahoo!知恵袋>の回答者として頻繁に書き込みをする、いわゆる“チエリアン”でもあったようだ。その回答で<ベストアンサー>に選ばれることもあった彼女だが、そんな<Yahoo!知恵袋>での回答がアダとなり、みずからの主張を崩してしまう重要な証拠となった。塩田裁判官は判決のなかで、つぎのように認定している。

<原告は,(Yahoo!知恵袋での)他人からの質問に対して虚偽の事実を創作して回答することを厭わない傾向が明らかに認められ,前記認定のとおり,自身の陳述書(甲4)における原告の母の発言内容なども事実と異なる内容を記載するなど,自己の主張,意見を通すためには虚言を述べることを躊躇しない性質であると言わざるを得ない>

「DV被害のでっち上げ」を裁判所が明確に認定したこの裁判は、離婚後の共同親権の導入を求める市民団体などの注目を集めている。妻側から、まったく身に覚えのないDVを主張され、子どもの親権を奪われた父親が少なからずいるからだ。

警察庁のまとめによると、昨年に全国警察が認知した配偶者や恋人などからのDVは前年比20.2%増の3万3852件。年間統計を取りはじめた'02年以降、最多だったという。警察がとった措置も増加しており、加害者への指導・警告が47.4%増。<DV防止法>に基づいた裁判所の保護命令制度による注意喚起が26.1%増となっている。殺人などの重大な事件へ発展することを防ぐ目的で行われているわけだが、捜査・司法機関によるDV対策への積極的な取り組みが、一方では“冤罪”の増加につながっている現実もある。対策の強化が、DVの被害を受けたと女性が主張すれば、警察や裁判所が安易に信用してしまう風潮をまねいているのだ。

こうした社会のDV撲滅ムードに便乗して、阿漕な“離婚ビジネス”で稼ぐ弁護士もあらわれる。妻側の代理人となり、離婚の調停や訴訟で「DV被害」を主張させれば、依頼者に有利な和解や判決を勝ち取ることができる。そして、子の親権や養育費、慰謝料などを獲得できれば、弁護士は成功報酬を稼げるわけだ。

件の<チエリアン妻>のケースでは、裁判所が妻側の「DV被害のでっち上げ」を認定した。だが、その訴訟代理人が佐藤功行弁護士(兵庫県弁護士会)だったことから、単に依頼者のついたウソというだけでは片づけられない、根深い背景があったことが疑われる。

佐藤弁護士は『弁護士が説くDV解決マニュアル』(朱鷺書房)という単行本を共著で上梓し51g113q3wtl__sl500_て、DV被害者の相談や依頼を数多く受け、兵庫県弁護士会の人権擁護委員会副委員長も務める人権派だ。「女性に対する暴力」と闘う弁護士を標榜する佐藤弁護士だが、別の離婚調停事件で、自分が理事となっているNPO法人と連携した“別れさせ屋”の正体が明らかになっている。この事案は現在も取材を継続しているため、ここでは詳細を省くが、離婚させた女性が元の夫と同居するようになったことで“DV商法”のカラクリが発覚したケースだ。この件にからんで佐藤弁護士は、戸籍謄本などの不正取得や元依頼者に無断で司法機関に上申書を提出するなど、違法性の疑われる行為におよんでいた事実が確認できている。

かりに控訴が棄却され、判決が確定したとすれば、夫が子どもの親権者となる。そうなった場合、妻の側から、1審判決で認定された「DV被害でっち上げ」の裏の経緯を暴露される可能性もなくはない。佐藤弁護士にとって、なにがなんでも負けるわけにはいかない裁判なのだろう。

DVの被害を受け、苦しむ被害者がいることは事実だ。また、DVやストーキングをやっておきながら、「やっていない」と言い張る輩もいる。見極めが難しいのかもしれないが、一方の主張だけを鵜呑みにして、まるで“神隠し”のように妻と子どもを<DVシェルター>に隔離してしまうような現状のやり方には問題がある。

日時:7月14日(木)午前10時00分
場所:東京高等裁判所第825号法廷

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2011/07/02

「ドブ掃除人」を自称した“ワンクリック請求”取り立て弁護士に「懲戒審査開始」を決定 〔東京弁護士会〕

携帯アダルトサイトを装った「ワンクリック請求」業者の取り立て業務を行ったとして、大木一幸弁護士の懲戒を行政書士の藤田泰裕氏が請求していた事件について「東京弁護士会」(竹之内明会長)は、懲戒委員会に審査を求めることを決定した。

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この懲戒請求をめぐっては今年5月、請求者の藤田氏が、東京弁護士会綱紀委員会が相当期間内に調査を終えないという理由で「日本弁護士連合会」(宇都宮健児会長)に異議を申し出。日弁連は、その申し出を<手続が滞っているとは認められない>として、6月20日付で棄却していた。東京弁護士会が懲戒審査の開始を決定したのは、それから1週間後の6月27日。懲戒請求した弁護士会がモタモタしていた場合、その尻を叩くには、日弁連に<異議申出>するをことも有効な手段のひとつといえそうだ。

【関連記事】日弁連「懲戒の手続きが遅いのは当たり前」という議決 2011/06/24

Ohvshuji大木弁護士は本件の懲戒請求で、当初からエロサイト<Movi速>などのワンクリック債権の“取り立て屋”をやった事実は認めていたが、「弁護士の仕事は『ドブ掃除人』のようなもの。この種(ワンクリック請求)業界の是正浄化をはかることが最大の動機だった。(ワンクリック請求に応じない利口な消費者は)無銭飲食のような極めて卑劣な逃げに終始している」などという、あきれた主張を繰り返していた。しかし、今回の懲戒審査開始を議決した綱紀委員会の判断は、藤田氏の「違法行為を助長している」とした請求の事由を一部認めたものだった。

議決書によれば、綱紀委員会は<Movi速>の営業を「架空請求」とはみなさなかったものの、つぎの点で違法性があったことを指摘している。

●サイトの利用料金を明確に認識することが困難なまま、(消費者が)申し込みをしてしまう危険性がある。

●翌日までに10万円を支払わないかぎり、退会することもできず、登録者は毎年10万円ずつ支払債務が増えていく危険性まで背負う。

●かつ、それに年14.5%の遅延損害金も上乗せされていくという事態が生じかねず、消費者を極めて過酷な状況におくことは明らか。

●違約金の定めが、消費者契約法9条2項に違反する。

これで、もし懲戒委員会が審査の結果「懲戒せず」の議決を出すならば、<弁護士自治>の懲戒制度は完全に形骸化しているといわざるを得まい。

「違法行為の助長」といえば、「第二東京弁護士会」所属の佐藤博史弁護士(新東京総合法律事務所)に対して行われた懲戒請求には、弁護士会も日弁連もサジ加減がとりわけ甘かったようだ。

表向きは人権事件に精力的に取り組んできた佐藤弁護士だが、その裏では『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)の顧問や代理人を'02年から7年間つとめ、同社から約2億円もの報酬等を荒稼ぎしていた。サンラ・ワールド社は、詐欺的な勧誘で一般投資家から約250億円を集め、元本を返せずに破綻した悪質投資業者だ。今年4月には、経営者2名とともに、同社は金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで書類送検されている。そんな悪質業者の"用心棒"としての「不正義」な活動がもとで、佐藤弁護士はサンラ・ワールド社の投資被害者から、10件ほどの懲戒請求をされていた。その事由とされたのは、詐欺的行為の助長、暴行、暴言、強要行為、恫喝的交渉などさまざま。しかし、第二弁護士会と日弁連は、佐藤弁護士を懲戒処分に付すことはしなかった。

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佐藤弁護士は、<足利事件>で再審無罪となった菅家利和氏の主任弁護人として、世間的Kashika_shikaには「正義の味方」と認知されている人権派の雄だ。警察大学(警察庁)と最高検に講師として招聘(しょうへい)されたことも周知の事実。取り調べの可視化の実現をめざした日弁連が、その鼓吹の“看板”とした<足利事件>の立役者を懲戒したくなかったのも、当然といえば当然だろう。

<足利事件>での過剰なまでの“自己宣伝”が功を奏してか、裏の「不正義」を帳消しJinhouren_satoにされた感のあった佐藤弁護士。だが、いまでは当時と状況が違う。冤罪ヒーローの菅家氏とは疎遠になり、<足利事件>も過去の栄光となりつつある。日弁連のスポークスマンという“護符”のご利益も薄れた佐藤弁護士は、いまだに議決待ちの懲戒請求をたくさん抱えている。

'09年7月にサンラ・ワールド社の顧問と代理人を辞任した以降、同社の経営者から、佐藤弁護士は多数の懲戒請求をされた。事由には諸々あるが、そのひとつに<委任契約書>を作成しなかったことについて請求されたものがある。佐藤弁護士はサンラ・ワールド社から26件の訴訟と、1件の「訴え提起前の和解交渉」を受任していたが、このうち<委任契約書>を作成したのは3件のみだった。これは、<委任契約書>の「弁護士職務基本規程」第30条の1に明確に違反する。

第30条(委任契約書の作成)弁護士は、事件を受任するに当たり、弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。ただし、委任契約書を作成することに困難な事由があるときは、その事由が止んだ後、これを作成する。

同種の懲戒請求事件では6月27日、弁護士報酬が記載された<委任契約書>を作成せずに高額な報酬を受け取ったなどとして、大阪弁護士会が同会所属の黒川勉弁護士を業務停止3ヵ月の懲戒処分にしたことを発表している。かりに懲戒の基準が公正なものであったとするなら、佐藤弁護士も懲戒処分を受けて然るべきはずだ。

懲戒処分:大阪弁護士会、黒川弁護士を業務停止3カ月 〔毎日新聞/大阪〕

弁護士が訴訟を起こされる事案が、近ごろ目立つようになったのも、<弁護士自治>の自浄能力の欠如ゆえのこと。閉鎖的で、不透明な懲戒制度における身内の庇いあいは、国民の信頼を失うばかりだ。

【関連記事】“嵐を呼ぶ男”佐藤博史弁護士「騎虎の勢」で暴走の果てに呼んだ「強制捜査」〔サンラ・ワールド事件〕 2010/02/28

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シンポジウム「検察・世論・冤罪Ⅱ」 検察の論理vs弁護の論理

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