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2011/07/02

「ドブ掃除人」を自称した“ワンクリック請求”取り立て弁護士に「懲戒審査開始」を決定 〔東京弁護士会〕

携帯アダルトサイトを装った「ワンクリック請求」業者の取り立て業務を行ったとして、大木一幸弁護士の懲戒を行政書士の藤田泰裕氏が請求していた事件について「東京弁護士会」(竹之内明会長)は、懲戒委員会に審査を求めることを決定した。

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この懲戒請求をめぐっては今年5月、請求者の藤田氏が、東京弁護士会綱紀委員会が相当期間内に調査を終えないという理由で「日本弁護士連合会」(宇都宮健児会長)に異議を申し出。日弁連は、その申し出を<手続が滞っているとは認められない>として、6月20日付で棄却していた。東京弁護士会が懲戒審査の開始を決定したのは、それから1週間後の6月27日。懲戒請求した弁護士会がモタモタしていた場合、その尻を叩くには、日弁連に<異議申出>するをことも有効な手段のひとつといえそうだ。

【関連記事】日弁連「懲戒の手続きが遅いのは当たり前」という議決 2011/06/24

Ohvshuji大木弁護士は本件の懲戒請求で、当初からエロサイト<Movi速>などのワンクリック債権の“取り立て屋”をやった事実は認めていたが、「弁護士の仕事は『ドブ掃除人』のようなもの。この種(ワンクリック請求)業界の是正浄化をはかることが最大の動機だった。(ワンクリック請求に応じない利口な消費者は)無銭飲食のような極めて卑劣な逃げに終始している」などという、あきれた主張を繰り返していた。しかし、今回の懲戒審査開始を議決した綱紀委員会の判断は、藤田氏の「違法行為を助長している」とした請求の事由を一部認めたものだった。

議決書によれば、綱紀委員会は<Movi速>の営業を「架空請求」とはみなさなかったものの、つぎの点で違法性があったことを指摘している。

●サイトの利用料金を明確に認識することが困難なまま、(消費者が)申し込みをしてしまう危険性がある。

●翌日までに10万円を支払わないかぎり、退会することもできず、登録者は毎年10万円ずつ支払債務が増えていく危険性まで背負う。

●かつ、それに年14.5%の遅延損害金も上乗せされていくという事態が生じかねず、消費者を極めて過酷な状況におくことは明らか。

●違約金の定めが、消費者契約法9条2項に違反する。

これで、もし懲戒委員会が審査の結果「懲戒せず」の議決を出すならば、<弁護士自治>の懲戒制度は完全に形骸化しているといわざるを得まい。

「違法行為の助長」といえば、「第二東京弁護士会」所属の佐藤博史弁護士(新東京総合法律事務所)に対して行われた懲戒請求には、弁護士会も日弁連もサジ加減がとりわけ甘かったようだ。

表向きは人権事件に精力的に取り組んできた佐藤弁護士だが、その裏では『サンラ・ワールド社』(江尻眞理子社長)の顧問や代理人を'02年から7年間つとめ、同社から約2億円もの報酬等を荒稼ぎしていた。サンラ・ワールド社は、詐欺的な勧誘で一般投資家から約250億円を集め、元本を返せずに破綻した悪質投資業者だ。今年4月には、経営者2名とともに、同社は金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで書類送検されている。そんな悪質業者の"用心棒"としての「不正義」な活動がもとで、佐藤弁護士はサンラ・ワールド社の投資被害者から、10件ほどの懲戒請求をされていた。その事由とされたのは、詐欺的行為の助長、暴行、暴言、強要行為、恫喝的交渉などさまざま。しかし、第二弁護士会と日弁連は、佐藤弁護士を懲戒処分に付すことはしなかった。

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佐藤弁護士は、<足利事件>で再審無罪となった菅家利和氏の主任弁護人として、世間的Kashika_shikaには「正義の味方」と認知されている人権派の雄だ。警察大学(警察庁)と最高検に講師として招聘(しょうへい)されたことも周知の事実。取り調べの可視化の実現をめざした日弁連が、その鼓吹の“看板”とした<足利事件>の立役者を懲戒したくなかったのも、当然といえば当然だろう。

<足利事件>での過剰なまでの“自己宣伝”が功を奏してか、裏の「不正義」を帳消しJinhouren_satoにされた感のあった佐藤弁護士。だが、いまでは当時と状況が違う。冤罪ヒーローの菅家氏とは疎遠になり、<足利事件>も過去の栄光となりつつある。日弁連のスポークスマンという“護符”のご利益も薄れた佐藤弁護士は、いまだに議決待ちの懲戒請求をたくさん抱えている。

'09年7月にサンラ・ワールド社の顧問と代理人を辞任した以降、同社の経営者から、佐藤弁護士は多数の懲戒請求をされた。事由には諸々あるが、そのひとつに<委任契約書>を作成しなかったことについて請求されたものがある。佐藤弁護士はサンラ・ワールド社から26件の訴訟と、1件の「訴え提起前の和解交渉」を受任していたが、このうち<委任契約書>を作成したのは3件のみだった。これは、<委任契約書>の「弁護士職務基本規程」第30条の1に明確に違反する。

第30条(委任契約書の作成)弁護士は、事件を受任するに当たり、弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。ただし、委任契約書を作成することに困難な事由があるときは、その事由が止んだ後、これを作成する。

同種の懲戒請求事件では6月27日、弁護士報酬が記載された<委任契約書>を作成せずに高額な報酬を受け取ったなどとして、大阪弁護士会が同会所属の黒川勉弁護士を業務停止3ヵ月の懲戒処分にしたことを発表している。かりに懲戒の基準が公正なものであったとするなら、佐藤弁護士も懲戒処分を受けて然るべきはずだ。

懲戒処分:大阪弁護士会、黒川弁護士を業務停止3カ月 〔毎日新聞/大阪〕

弁護士が訴訟を起こされる事案が、近ごろ目立つようになったのも、<弁護士自治>の自浄能力の欠如ゆえのこと。閉鎖的で、不透明な懲戒制度における身内の庇いあいは、国民の信頼を失うばかりだ。

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シンポジウム「検察・世論・冤罪Ⅱ」 検察の論理vs弁護の論理

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コメント

【S.O.S.】

2007年公安警察が絡んだ犯罪の被害を受けて訴えてるなか、
スパイ映画に出てくるような事をあらゆる所で沢山目撃・経験してます。

そのなかで、
法曹界の組織的な不正・犯罪には言葉も出ない、
かなわない、無力である事を痛感してるところです。

詳細な事は、
http://blog.yahoo.co.jp/ansund59 をご覧下さい。

お手数をかけて申し訳ございませんが、
よろしくお願いいたします。

投稿: 安 淳徳 | 2011/07/02 10:15

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