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2012/07/10

<常葉学園>常葉菊川高校野球部員「暴行イジメ訴訟」で被告側「イジメはなかった」と主張

『常葉学園菊川高校』(静岡県菊川市)硬式野球部を退部した元部員(事件当時1年生)の少年と保護者が、「イジメによって不登校を強いられ、野球をあきらめざるを得なくなった」などとして、少年に暴行を加えていた4人の上級生(当時)の少年や同校を経営する学校法人『常葉学園』(静岡市葵区)らに計約2900万円の損害賠償を求めた民事訴訟で、第1回目の口頭弁論が先月29日に横浜地裁であった。

原告少年が被害者となった常葉菊川高校野球部の<イジメ暴行事件>では、家裁送致された4人の加害少年(民事訴訟の被告)について今年1月、静岡家裁浜松支部は暴行の事実があったことを認定したうえで少年審判不開始を決定している。ところが今回の口頭弁論の期日前に提出した答弁書で、被告側は<イジメはなかった>とする主張をした。

静岡県弁護士会の前会長で、常葉学園監事の斎藤安彦弁護士らを訴訟代理人とした学園側(常葉学園、佐野心野球部長、小野田勝総務課長補佐)は、被告少年らの原告少年に対する暴行のあった事実を認めながらイジメの存在は否定。村田恒夫弁護士(横浜弁護士会)を訴訟代理人とする被告少年のうちの2少年も同様に、原告少年を<平手で叩いたこと>などは認めたうえで、<原告に対するいじめは無かった>とした。そのうえで「原告は被告●・被告●を責めるばかりでなく、自分の入学の経緯・入部した目的・入部後の生活態度・練習中の態度につき想起し、どうあるべきだったのか、また何故自分の周囲が自分の反省を求め続けてきたのかを真摯に考えて頂きたい」と、原告少年の態度を批判する主張を展開している。

これでは、まるで平手打ちをするなどした暴力行為を肯定しているかのようにも受け取れる。

上級生の下級生に対する集団暴力は、そのものが虐待であり、イジメなのではないのか。それは、いかなる理屈をつけようとも、正当化されるべき行為ではないはずだ。

学園側代理人の斎藤弁護士は、静岡県弁護士会の会長に就任する直前の昨年3月に<朝日新聞>のインタビューのなかで「いじめや体罰、学級崩壊のない楽しい学校できちんと学べること。これが(子どもの)権利ですよね」と話し、<子どもの権利委員会>に長くかかわってきた弁護士だ。

【静岡】虐待やいじめのない学校・家庭を 斎藤安彦さん(61)〔朝日新聞〕2011年3月4日

そして、横浜弁護士会副会長を歴任したこともある村田弁護士は、警察署内の取調室で男性が拳銃によって死亡した<戸部署事件>では、遺族の代理人として神奈川県警を相手に民事訴訟で1審を勝訴した“弱者側の味方”だったはず。

依頼人の利益を守るのが弁護士の仕事だ。民事では、自分が雇われた側の主張を擁護するのは当然のこととはいえ、弁護士は職務の自由と独立を保障されている。一度は掲げたポリシーを最後まで貫いてもらいたかった。

【関連記事】〔戸部署事件〕で神奈川県警と対決した村田恒夫弁護士のトホホな戒告処分 2011/04/24

【関連記事】「神奈川県警」取調室で「拳銃発砲」被疑者死亡の『戸部署事件』から10年 2007/11/08

常葉菊川高校の<イジメ暴行事件>が刑事告訴や民事訴訟に発展するまでにこじれた原因は、原告少年が不登校になる以前から学園側が<イジメはなかった>として、改善策を講じなかったことにある。

ところが村田弁護士は答弁書に、自分の依頼人ではない他の被告の内心を推し量った想察をまじえて、つぎのように書いた。

原告の為に,被告●・被告●は入学・入部の時から協力し続け,被告佐野氏・被告小野田氏も原告の夢の実現,原告の将来を考え,原告の足りないところ・努力しなければならないこところを親身になって指導し,教育してきたものであろう。
その結果がこの裁判(訴状内容)かと思うと,大変残念に思われる。

原告側の主張をまとめると、少年がイジメを受けはじめたのは'10年の5月。その暴力に耐えかねて、野球部の寮に寄宿していた少年が、神奈川県内の自宅へ帰ったのは同年の8月だった。当時の野球部部長だった佐野心氏からのすすめで、いったんはやりなおす決心をして寮へ戻る。が、少年を“無視”というイジメが待っていた。そして昨年2月、<全治3ヵ月>の肉離れを起こしたが、被告少年らから練習を強要される。さらに同月の下旬ごろ、被告少年らから「野球をやめろ」「オマエなんかいらない。出ていけ」などと怒鳴られ、胸ぐらをつかまれるなどして少年は寮にいられなくなった。

その後、自宅へ帰っていた少年と保護者に、佐野氏に代って連絡をとってきたのが常葉学園法人本部の総務課課長補佐の小野田勝氏だった。「きちんとイジメの防止策をとった」とする小野田氏の説得に応じて、昨年4月1日に少年は学校へ戻る。しかし、その約束は守られず、なんらの対策も講じられていなかった──。

これが原告側が主張する“ことの経緯”だ。そして、学園側に対する不信感から、原告は刑事告訴や民事訴訟の提起へと踏み切った。

一連の暴力などが原告側のいう<イジメ>か、あるいは<原告少年の怠惰に対する愛のムチ>とする被告側の言い分か、そのどちらを司法の判断が支持するのかは判決をみるまでわからない。

しかし<NEWS RAGTAG>管理者の津田哲也は、昨年の7月に<週刊文春>の取材で小野田氏と会っている。そのときの小野田氏は、学園を代表しての対応としながら質問にはいっさい答えず、高圧的な態度で一方的に「記事を書くな」と要求するだけだった。また、3年ほど前に静岡中央署勤務を最後に静岡県警を退職した小野田氏は、常葉学園が運営する系列校でトラブルが起きると登場する危機管理担当者だ。

そのやり方が強引なことは、複数の学園関係者から寄せられた情報に共通している。それを知る津田には、小野田氏が原告少年に対して<親身になって指導し,教育してきた>とは信じがたいのだ。

そんな小野田氏の名前を挙げ、原告少年に反省を促すかのような村田弁護士の書面の記述には、残念ながら説得力がない。

【関連記事】<常葉菊川高校>野球部暴行事件の被害少年側が、学校法人ほか6名に損害賠償を求め提訴 〔横浜地裁〕 2012/04/25

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【関連記事】「週刊文春」の取材に“コワモテ”の(自称)元警察官を対応させた学校法人のダークサイド 〔常葉学園〕 2011/07/13

滋賀県大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒が飛び降り自殺した<大津イジメ自殺>でも、教師の“見てみぬふり”や教育機関の“イジメ隠し”などがあったことが明らかになった。だが、埼玉県北本市の<イジメ自殺>訴訟では9日、東京地裁は「自殺の原因となるようなイジメがあったとは認められない」として、亡くなった女子生徒の両親の請求を棄却。イジメ認定に消極的な司法の在り方が問われる判決を出している。

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コメント

入学の経緯については、関係者の間でも知られているようだが、そもそも事実確認をどの程度行っているのか?木宮さんたち、齋藤弁護士と小野田勝氏との関係はどのようになっているのか?

投稿: 退職者 | 2012/07/10 21:24

大津市いじめ事件、見て見ぬふり、傍観者、事実確認を怠った・・・。特に、いじめやハラスメント対策など問題解決を担う立場の教職員が見て見ぬふりをしていたとしたら、いずれ合理的に説明しなければならない。

投稿: 退職者 | 2012/07/13 18:53

大津のいじめ隠蔽事件は全国規模の大事件に発展した。市の教育委員会が放置し隠蔽しようとしたといっても、警察にまで働きかけた形跡はあるのだろうか?菊川の件で報道されていることが事実だとして、県警OBを介して警察への働きかけがあったとしたら、大津の事件にも増して不適当になる可能性はないだろうか?

投稿: 退職者 | 2012/07/19 21:12

大阪や福岡で警官が情報を漏えいしていたと報道されたが、今日のテレビ報道では警察行政の専門家は警察官による情報漏洩は氷山の一角と思われ、今後次々に出てくると思うと言っていた。いじめ問題については、原子力村と同じ構造だと言う話も。いじめ問題、警察の情報漏えい疑惑共に今、究明・解決が待たれている。

投稿: 退職者 | 2012/07/23 20:22

裏社会との関係、暴排に打撃 福岡県警警部補逮捕
産経新聞 7月26日(木)7時55分配信
情報漏えい・・ニュース速報より抜粋・・・ある暴力団関係者に取材すると「福岡ではこういった裏での(警察官と暴力団の)関係は他にもよくある話。よく捕まったなという感じだ」と話した。今回の逮捕で、県警に対するこうした印象が県民に広がるなら大きな問題だ。県警の捜査員も「こんな不祥事が出ては、市民に『暴力団との関係を断て』なんて言えなくなってしまう」と肩を落とす。
 この日の会見で、小西警務部長は「仮に暴力団捜査のあり方に問題があるということなら、聖域なく再発防止に取り組む」と決意を語った。市民に暴力団との決別を求めるなら、その前に事件を一つ一つ解決して市民からの不信感をぬぐい去らなければならない。(田中一世)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120726-00000055-san-l40

投稿: 退職者 | 2012/07/27 11:11

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