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2012/11/19

2度のストーカー事件と受刑体験「告白本」著者の元高校教諭<粘着ネット中傷訴訟>結審へ〔東京地裁立川支部〕

悪質業者の代理人となった弁護士の責任を追及してきた藤田泰裕行政書士(かなめ行政書士事務所)は、インターネット上の不法行為とも闘っている。

その相手は、静岡市に住む元私立高校教諭のM氏。昨年4月にM氏は、須坂三十四(すざかさとし)のペンネームで、自らが起こした2度のストーカー事件と刑務所の服役体験を綴った著書『囚人閑居して不善をなす』(文藝書房)を出版している。この告白本が発売された直後に、M氏は質問サイト<Yahoo!知恵袋>で知り合っていた岐阜県在住のA子さんに自著を贈る。その本が郵送で届くまで、A子さんは、著者のM氏がストーカー事件を起こした元受刑者だとは知らなかった。元刑務官が出版した本だと思い込んで、自分の住所と氏名をM氏に教えてしまったのだ。

それが、のちに彼女がストーカー的な嫌がらせ行為の標的とされる原因となる。

著書を出版した翌月の昨年5月、M氏はA子さんの紹介を受けて<NEWS RAGTAG>が東Rsum京で主催したセミナーの講師を務め、ストーカー事件の元受刑者としての体験を語った。左の画像は、M氏が作成し、セミナーの参加者に配布したレジュメだ。

また、翌6月に別のテーマで開いた<NEWS RAGTAG>のセミナーにも、M氏は受講者として参加している。

この2回のセミナーにM氏は、面識もなかったA子さんを誘いだそうとしていた。

M氏のA子さんに対する誘いのメールは執拗で、「東京までの交通費を援助する」という申し出までしている。また、A子さんの電話番号を聞き出そうともした。しかしA子さんは、それらのM氏の要求には、いっさい応じなかった。

M氏がネット上で、A子さんを誹謗中傷する書き込みを繰り返すようになったのは、セミナーへの誘いを断られた頃からだ。

「バカ女」「人格破綻者」「生活保護受給者」などと、自身のブログなどで女性を口汚く罵り、虚偽の事実をも書き連ねて侮辱しつづける。そんな嫌がらせをエスカレートさせ、ついMaruo201204182109には今年1月、M氏は<Yahoo!知恵袋>にA子さんの個人情報を書き込んだのだ。それは、自分に対する嫌がらせをやめさせようとしたA子さんが、M氏に電話をかけてから間もなくのことだった。この一件でA子さんは、M氏に携帯電話の番号を知られてしまうことになる。

M氏がネット上に、女性の個人情報を晒した行為は4回以上におよぶ。氏名、住所のほかに携帯電話の番号まで、誰でも閲覧することのできる<Yahoo!知恵袋>などに公開した。それはA子さんのプライバシー権を侵害したうえに、ひとり暮らしの女性の安全を脅かす行為でもあった。

A子さんの個人情報を含んだM氏の書き込みは、サイトの管理者などに削除されている。しかし、いつまた自分の本名やフル住所が、ネット上に書き込まれるかわからない。そんなA子さんの恐怖心につけ込むように、M氏は4月22日、自分のブログに脅迫的な書き込みをしたのだ。

<貴様は人間のクズだ。この次、ネット上におれの個人情報が晒されたら、誰の仕業かわからない場合でも、すべて貴様の仕業と断定して、貴様の詳細な個人情報をすべてブログに公開する。「知恵袋」から辿れるようにして、誰でも閲覧可能な状態にする。削除できない状態にする>

この犯罪的行為を阻止しようとしたのが、藤田行政書士だった。<Yahoo!知恵袋>やM氏のブログのコメント欄などで、A子さんに対する誹謗中傷や個人情報の暴露をやめるよう警告する。これを逆恨みをしたM氏は自身のブログ上で、執拗かつ激烈に藤田行政書士を誹謗中傷するようになったのだ。それに対して藤田行政書士は4月29日、自身のブログにM氏が過去に起こした事件を報じた新聞記事をたどれるリンクを張った記事を掲示する。これを受けてM氏は4月30日、このようなメールをA子さんに送りつけた。

<行政書士の藤田氏が、ブログで私の個人情報を公開しました。氏名など一部伏せられていますが、検索すればすべて明らかになります……藤田氏に個人情報の公開をやめさせてください。私の個人情報の公開をやめない限り、××××(註:A子さんの実名)の個人情報をブログで晒します>

A子さんは、底知れぬ恐怖を感じた。それまでにM氏は、何度もA子さんの個人情報をネット上で公開している。脅しだけではすまされないことは明らかだ。しかも、相手は延べ十数年間におよんだストーカー事件で2度逮捕され、服役した元受刑者であることもわかっている。その相手に、自分の住所を知られてしまっているのだ。ネット上での嫌がらせだけにとどまらず、M氏を刺激すれば静岡から岐阜の自宅へ来られたり、身体的な危害を加えられたりするかもしれない、という恐れをA子さんは抱いた。

恐怖のあまり、A子さんは岐阜県警北警察署刑事課のY刑事に、M氏から受けたストーカー的行為の被害を申告する。しかしY刑事は、ネット上のトラブルだからという理由で、被害届を受理することはなかった。

警察はあてにならない。A子さんが自分の身を守るためには、M氏を逆上させないよう、言いなりになっておくことしかできなかった。

そして、M氏のA子さんに対する強要行為がはじまる。A子さんは、<藤田氏に個人情報の公開をやめさせてください。私の個人情報の公開をやめない限り、××××(註:A子さんの実名)の個人情報をブログで晒します>との脅しに逆らえず、藤田行政書士にブログ記事から、M氏のストーカー事件を報じた新聞記事のリンクなどを削除するよう求めた。だが、藤田行政書士は「テロリストの要求をのむようなまねはできない」として、これを拒否する。そのため、M氏がつぎにA子さんに要求したのは、藤田行政書士や<NEWS RAGTAG>管理者との絶縁などをネット上で告知することだった。

A子さんは、すぐさまそれに従う。そしてM氏は、要求に応じられた引き換えに、自分のブログに掲示していたA子さんの個人情報を削除したのだ。

M氏は、自分のブログに<私の元患者(註:A子さん)に対するピンポイント攻撃は、これまでのところ100%功を奏している>などと書いて、A子さんに対する強要行為の成功を誇示した。

A子さんを“恐怖支配”した手ごたえをつかんだのか、その後M氏は、藤田行政書士をターゲットにした誹謗中傷を激化させる。<藤田泰裕行政書士は、「女性を守る」どころか、この女性(註:A子さん)のもっとも忌避する個人情報の公開という卑劣極まりない最低最悪の愚挙に出たために、今やこの女性に蛇蝎のごとく嫌われています。藤田氏は、女性との交際経験が皆無であり、今後は日本中の女性から嫌われまくるでしょう>などと自分のブログに、藤田氏を侮辱し、名誉を棄損する書き込みを怒涛のごとく連発した。

“藤田攻撃”を開始した以降、M氏のA子さんに対するネット上の嫌がらせ行為は沈静化している。藤田行政書士が身代わりになることで、いったんはA子さんの安全が守られたわけだ。しかし、M氏の不法行為をそのまま許し、正当化させるわけにはいかない。藤田行政書士は自身の名誉にかけて、M氏に300万円の損害賠償やブログ記事の削除などを求める訴訟を、東京地裁立川支部に起こした。

7月に提起されたこの裁判は、12月4日に開かれる予定の第3回目の口頭弁論で審理を終結することが、すでに決まっている。名誉棄損裁判の被告側は、違法性阻却事由の存在を立証しなければ、不法行為の成立を認めたことになるのだが、元教諭がこれを放棄したことが早期の結審につながった。

<被告の行為は、不法行為ではないので、違法性阻却事由の立証の必要はない>

M氏が提出した準備書面は、法の原則や社会の常識とはかけ離れた我田引水の理屈に溢れている。

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これは'01年に、M氏が1度目に逮捕された事件を報じた新聞記事だ。

義母を脅迫容疑、静岡・東瀬名町の高校教諭を逮捕--藤枝署 /静岡  2001.06.27 毎日新聞


 藤枝署は26日、静岡市東瀬名町、私立●●●●高校教諭、○○○容疑者(41)を脅迫の疑いで逮捕した。
 調べでは、○○容疑者は5月7日、92年に離婚した元妻の母親に対し「復しゅうの準備は整いつつある。いい死に方はしない」と書いた手紙を郵送し、脅迫した疑い。
 ○○容疑者は離婚直後、元妻にストーカー行為をしていたが、元妻の所在がわからなくなったため、約8年にわたり、元妻の母親に「妻と別れたのはお前のせい。妻の居場所を教えろ」と封書を送りつけたり、自宅に押しかけるなどしていたという。
 義母は「(○○容疑者が)職を失ったらかわいそう」と警察への相談をちゅうちょしていたが、ストーカー行為がエスカレートしてきたため、5月末に同署に相談した。

この事件で執行猶予付きの有罪判決を受けたM氏は、釈放後におなじ相手に同様の行為をつづけ、'05年に再び逮捕されて刑務所に3年近く服役した。2度の事件について、M氏は自著にこう記している。

<私は愚かにも同じ失敗を二度繰り返して、塀の中に落ちた。悪いことをしたとは思わないし、先方も被害を受けていないという確信もある>

反省なき者は、おなじ過ちを繰り返す。M氏が藤田行政書士との裁判のなかで提出した書面には、過去に起こした事件は、彼自身の性格に起因するものだったことを強くうかがわせる。

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