2008/08/30

カリスマの転落 福永法源「法の華三法行」教祖に懲役12年の実刑確定 〔最高裁〕

法の華情報Untitled2 「最高ですかぁ~!」と叫んで巨額のお布施などをだまし取り、詐欺罪で1審、2審ともに実刑判決を受けていた福永法源(本名・福永輝義)「法の華三法行」元代表に対して、最高裁第2小法廷が上告を棄却。懲役12年の原審判決が確定した。

<法の華巨額詐欺>福永被告の実刑確定へ 最高裁が上告棄却 〔毎日新聞〕

8月29日21時59分配信

宗教法人「法の華三法行(さんぽうぎょう)」の巨額詐欺事件で、詐欺罪に問われた元教団代表、福永輝義=通称・福永法源=(63)と元教団幹部、前沢あけみ(44)両被告に対し、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は27日付で上告を棄却する決定を出した。福永被告を懲役12年、前沢被告を懲役4年とした1、2審判決が確定する。

被告側は2審判決について「宗教の教義内容を判断しており、信教の自由を保障した憲法に反する」などと主張し無罪を訴えたが、小法廷は「詐欺罪の成立を認定する限度で、被告の言動の虚偽性を判断しているに過ぎない」と退けた。

1、2審判決によると、福永被告らは94年3月~97年2月、病気などの悩みを持つ主婦らに「足裏診断」を受けさせ、「がんになっている。『天声』に沿って

修行に行ったら治る」などと偽り、計31人から修行代などの名目で計1億4921万円をだまし取った。【北村和巳】

福永法源こと福永輝義は'45年、山口県宇部市に生まれる。地元の工業高校を卒業後、法政大学短期大学夜間部に通いながら、大手電機メーカーに勤務。23歳で会社を興して独立し、一時は自社ビルを所有するほどに成功するが、34歳のときに手形詐欺に遭ったことで会社は倒産した。全財産を失い、死を決意してたどり着いた池のほとりで天声を聞き、「天行力」を備わったとされている。そして'80年、福永元代表は「天声を聞く唯一の者」を自称し、「法の華」を設立した。

その後、「法の華」は'87年に宗教法人化され、福永元代表の著書の頒布や講演などによる布教活動で教団を拡大。静岡県富士市に「天声村」と称する教団本部施設を置き、信者数は'96年時で公称10万人に達した。「人類救済」と称して600億円を集めたが、「足裏診断」なる個人面談で相談者の不安を煽り、「法納料」などの名目で多額の金銭を納めさせた行為に詐欺の疑いがあるとして、警視庁が'00年に福永元代表ら教団幹部を逮捕。翌年の'01年、教団は元信者から相次いだ民事訴訟で賠償金を払いきれず、破産宣告を受けて解散した。

逮捕された教団関係者は、大半の者が詐欺罪で有罪となっている。教祖福永法源については'05年7月に東京地裁が懲役12年(求刑懲役13年)の判決を言い渡し、東京高裁における控訴審は'06年12月の判決で、1審の地裁判決を維持していた。

この、宗教に名を借りた〝カルト詐欺〟の集金力の要が、教祖のカリスマ性であったことはいうまでもない。福永元代表は、埼玉県川口市に「億万長者養成道場」を開設していたこともあるという。虚栄心の強い、人心を操る術に長けた虚業家だったのだろう。信者から集めた資金にものを言わせた〝騙しのテクニック〟が、福永元代表逮捕後の裁判のなかで、検察側の冒頭陳述によって明らかにされている。

二 詐欺的手法による被告人福永法源等の権威付け

1 著名人との対談の宣伝
被告人福永は、豊富な資金力にものをいわせ、世間に対する信用付けとして、平成元年以降、国際文化協会の「世界平和大賞」の受賞を始めとして、元英国首相サッチャー元ソ連大統領ゴルバチョフローマ法王マザーテレサ女史等との「会見」、「九五年度ガンジー平和賞」の受賞、同賞の前年度受賞者として米国クリントン大統領への同賞の手渡し、ハビダットアースⅡ平和親善大使に任命されたと称するハビダットの会議で民間人としての初スピーチ、北京大学客員教授に就任したなどと大々的に機関誌等で宣伝しているものの、これらはすべて、海外に人脈を持つ貿易ブローカー等を通じ、一〇億円以上の莫大な資金を投じて、その見返りとして買い取ったものであった

2 トリックによる超能力の誇示と宣伝
平成三年九月ころ、日本テレビ(フジテレビの誤り=HP開設者)の取材を受けた被告人福永は、天仕らに対し、「天行力を送る振りをするから、そうしたら体を動かしてもだえてくれ。」などと指示した上、テレビカメラの前で、手のひらをかざして天行力を送る振りをし、天仕らに殊更もだえるような芝居をさせて超能力を装い、さらに、同年一〇月、日本テレビの放映したバラエティー番組にミスター・マリックらと共に出演し、あらかじめ信者を観客席に動員し、番組ゲストが投げたバラが当たった観客役の信者の生年月日を問われると、これに回答し、あたかも透視能力で観客の生年月日を当てたかのように演じ、後日、右映像の一部を日本テレビに無断で流用して法の華の機関誌や「福永本」に掲載し、天行力の証左だと宣伝した。

3 各種博士号等の買取利用
被告人福永は、学校設立ブローカー及び資格斡旋ブローカーらに多額の斡旋料を支払い、ハワイホノルル大学の「地球環境哲学博士号」、パシフィックウエスタン大学の「芸術学士号」「哲学博士号」等と称する肩書きを取得し、著書及び講演会において、「生態哲学博士」等と改称して、殊更宣伝に利用した。

ハワイのホノルル大学とパシフィック・ウエスタン大学は、いずれも政府非認定の学位売買業者である。金で買った〝エセ学位〟で、福永元代表は自分にハクをつけていたのだ。

また、福永元代表には「病苦を超える最後の天行力」や「最高最高人間って最高」などの100冊近い著書がある。これらの著書は大量に刷られ、新聞や雑誌の広告、電車の中吊りや屋外看板などで大々的に宣伝が行われて、街頭で無料配布されたこともあった。

莫大な資金を投じて演出されたベストセラーだが、自身が執筆したものは1冊もなかった。100冊近い著書は、すべてゴーストライターに書かせていたことを、福永元代表が逮捕後の裁判のなかで認めている。

福永元代表は、著書を出版するほかに、歌手デビューもしていた。過去に、「万華鏡」(ビクター)や「男の歳月」(キング)など4曲が発売されている。「権威付け」という観点ではマイナスとしか思えないが、他人から見れば滑稽でしかない〝勘違い〟は、カリスマに共通した自己愛的な性格のあらわれなのだろう。

法の華情報

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